2012年11月30日金曜日
MoMAのピンバッヂ
ニューヨーク近代美術館(MoMA)のオンラインストアでこんなピンバッヂを見つけたので買いました。1940年代の同美術館の「平均的な一日」を描いたイラストを元にしています。郵便屋さんと、挨拶を交わす男女と、変な彫刻を運んでいる人たちが描いてあります。
MoMAのオンラインストアは日本語版もあります。妙なものが大半を占めているように私には思えますが、オシャレなものもあります。アメリカ版と同じ品揃えではないものの、価格は送料などを考慮すると大幅に高いわけではありません。
バッヂはいつも持っている布カバンに付けました。変な彫刻を運んでいるものはこっそりと夫のカバンに付けました。渡米前に海外での安全に関する講習を受け、「皮と布の鞄なら、布でちょっとくたびれた物の方がスリに狙われにくいです」と教わったので、アメリカに来てからは皮のカバンはあまり使わなくなりました。
クランベリー
クランベリーは和名ツルコケモモです。日本での生産は少ないようですが、感謝祭のご馳走の七面鳥には必ずクランベリーソースが添えられます。ネコはうまそうぢゃと舌なめずりをしていますが、酸味が強くほとんど甘くないので生で食べる人はあまりいません。
多くの場合はジャムやソースにしたり、アメリカンマフィンに焼き込むなど、加工して食べます。また、鮮やかな赤い色をしているので、糸で長くつないでクリスマスツリーの飾りに使うこともあるようです。加工しても赤い色がきれいに残ります。クランベリーソースは甘いので、七面鳥と一緒に食べるというのは私にはよく分かりません。ジャムにしてパンやクラッカーにつけて食べるとおいしいです。
クランベリーの収穫方法がおもしろいです。畑に水を入れると、実が浮いてくるのでそれをすくいあげるのだそうです。画像
日本だと、イケアの食品コーナーで「リンゴンベリージャム」を売っています。リンゴンベリーは厳密にはクランベリーと少し違うようですが、食べてみても違いは分かりませんでした。少しクセのある味で、イチゴジャムなどより酸味があります。
2012年11月26日月曜日
The Loved One(本)
写真は本文とは関係ありません |
【書誌情報】
Evelyn Waugh, The Loved One, Little, Brown and Company, 1948
【あらすじ】
デニス・バーロウはイギリス出身の詩人で、ロサンゼルスにてペットの葬儀屋に勤務している。先輩脚本家が映画会社を解雇されて自殺したことから、(人間の)葬儀屋で死化粧を行うAimeé(以下「エイミー」と表記します。英辞郎先生は「エイミー」または「エーメ」と読むと言っています)と知り合い、恋をする。エイミーの同僚のジョイボーイ氏もまた、エイミーに言い寄る。エイミーはイギリスの名詩を自作であるかのように偽装して送ってくるデニスと、ママ・ボーイのジョイボーイ氏のどちらと結婚すべきか迷い、その都度新聞の人生相談に投稿するが…
【コメント】
イーヴリン・ウォーの『回想のブライズヘッド』とA Handful of Dust(『一握の塵』)がおもしろかったので読んでみました。中編で短めですが、英語は少し難しいです。
イーヴリン・ウォーは風刺小説作家で、本作はとりわけブラックユーモアが効いています。人の死までもビジネスチャンスにしてしまう、過剰なアメリカの商業主義を風刺していますが、私にはいくらなんでも行き過ぎに思えました。登場人物は頭が悪くて品性も低い人ばかりですし、読んでいてなんとも寒々とした気分になる内容です。なんだか変な小説だなぁと思いつつも、最後までページをめくらせてしまうところがすごいといえばすごいかもしれませんが、笑える部分はありません。
2012年11月24日土曜日
サンクスギビング
サンクスギビングはアメリカ人の多くにとって大切な行事のようですが、由来からして日本人の私には関係がないし、Wikipediaの
インディアン達は感謝祭をこの日を境に先祖達の知識や土地がヨーロッパからの移民達に奪われた、「大量虐殺の始まりの日」としている。(中略)という記述を読むと、外国人が積極的に祝うようなことでもない気がして、特別なことをする予定はありませんでした。
ワンパノアグ族を中心に、ニューイングランドのインディアン部族が結成するニューイングランド・アメリカインディアン連合は、ピルグリムファーザーズのこの感謝祭にぶつけて同じ日に、「全米哀悼の日」としてデモ抗議を毎年行い、喪服を着て虐殺された先祖達に祈りを捧げている。
とはいえ、そこまで揺るぎない思想を持っているわけでもないので、親切な人が「我が家に遊びに来ませんか」と誘ってくださったので喜んでお邪魔させて頂きました。今となっては「我々の偉大な先祖、ピルグリム・ファーザーズに思いを馳せる」という日ではなく家族でおいしいものを食べてゆっくり過ごすことがサンクスギビングの主な目的になっているようでもあります。実際、お邪魔したご一家は20世紀になってからアメリカに渡ってきた人たちで、お客さんたちも非アメリカ人ばかりです。
お宅の敷地には池と数エーカーの林があります。七面鳥を頂いた後は、森の中でオリエンテーリングをして遊びました。
先日ニューヨークの日本食店で買ったウサギ形饅頭をお土産に持っていきました。ウサギの描いてある箱を気に入ってもらえて、「お母さん、その箱私にちょうだい」お母さん「ダメよ、これ私のよ」と言っていました。「日本のお菓子って、『ただ単に砂糖をムシャムシャ食べている』という感じがしなくて、いいよね」と言われました。
楽しいサンクスギビングでした。
2012年11月23日金曜日
ニュージャージーのバス乗車方法とスクラップブックなど
部屋からの眺め |
- 駐車場があるが、モーテルではない
- 駅まで徒歩数分で、電車に乗れば簡単にニューヨークの中心部まで行ける
- 清潔で顧客満足度が高い
- 夜にうるさくない
- 1泊200ドル以下
このアパートは上記の条件をすべて満たしていて、車で行く場合はおすすめしたいですが、今回はハリケーン・サンディの影響で電車が動いていなかったので、近くの駅からHobokenまで行った後、バスに乗ってニューヨークまで行きました。電車なら数分で行けるはずですが、バスに乗ると30分以上かかります。
バスは先にチケットを買うか、現金で運賃を支払います。現金で支払った場合お釣りは出ません。ニューヨークからホーボーケンに戻るときはPort Authority Bus Terminalから同じバスに乗ります。バスターミナルには、数百(はないかもしれませんが、とても多い)の乗車ゲートがあり、行き先の異なるバスが出ています。乗車ゲートの番号とバスの路線番号は関係がなく、案内表示も不親切です。運良く時刻表が見つかればゲートについての情報も記載されていますが、見つからない場合その辺のバスの運転手などに尋ねるしかないようです。2012年11月時点の時刻表はこちら。サンディのようなハリケーンは頻繁に来るものではないはずなので普段はもっと簡単に移動できると思いますが…
先日読んだThe Scrapbook of Frankie Prattの真似をして、美術館のパンフレットなどをスクラップブックに張ってみました。先にレイアウトを決めてから糊付けすべきでした。思いつくままどんどん張ったので変になりました。
2012年11月22日木曜日
セントラルパーク
美術館を見た後はセントラルパークを散策しました。天気が良かったです。
名残りのばら |
クリスマスらしい飾りです。電球の色が七色に変化します。東京都庭園美術館の金平糖形ランプにも似ています。デパート内のパン屋さんで早めの夕食を食べました。アメリカのレストランは食べきれないほどの量が出てくることが多いですが、オシャレな雰囲気で値段が高めのところは、味が良くても量が少ないです。
デパートでニューヨークのお土産を、と思ったのですが、ロクシタンやゴダイヴァなど、外国資本のお店ばかりで適当なものが見つかりませんでした。缶に絵が描いてあるミントを買いましたが、これもイギリス製です。
2012年11月21日水曜日
フリック・コレクション
今回のニューヨーク旅行ではメトロポリタン美術館には行かず、いくつかの小さめの美術館をまわりました。鉄鋼で財をなしたフリック氏の収集したフリック・コレクションを見に行きました。このフリック・コレクションといい、ボストンのイザベラ・スチュアート・ガーディナー美術館といい、アメリカには個人が収集したすごいコレクションがあります。
フリック氏は美人の肖像画と風景画を好んだそうです。ゲインズボロなどのイギリスの画家による作品の他、フラゴナールの作品が多くあります。また、フェルメールも3点ありました。絵画の他、家具調度も当時のままに展示されています。フリック氏はあまり裕福ではない醸造所経営の一族出身だったそうですが、一代で大富豪になりました。ヨーロッパの貴族文化に対する憧れが強かったのだろうと思わせる展示内容でした。
館内は写真撮影禁止でしたので、絵葉書を買いました。
右のエマ・ハミルトンの肖像画がかわいらしいです。エマ・ハミルトンは美人で名高く、ナポレオン戦争などで活躍したネルソン将軍の愛人でもあり、画家ジョージ・ロムニーのミューズでした。中央はホイッスラーの作品です。モデルが着ているのは、ホイッスラーが特にデザインしたドレスだそうです。この写真では小さすぎて分かりにくいですが、柔らかく透ける生地でできているような、きれいなドレスでした。大きい画像はこちら。
下の絵葉書は美術館の中庭です。外に出てみることはできませんでしたが、窓から池に金魚が泳いでいるのが見えました。
以下はジョージ・ロムニーの描くエマ・ハミルトンです。所蔵はフリック・コレクションではありません。
半日あれば十分見られる展示です。建物の雰囲気もよく、エレガントな感じの美術館です。
ニューヨーク・フィルのブラームス
エイヴリー・フィッシャー・ホールにて、クルト・マズア指揮、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団のブラームスの交響曲3、4番を聴きました。この二つの交響曲は夫が特に好んでいるものです。また、かつて所属していた大学オーケストラでも4番を演奏したことがあります。
一流のオーケストラのコンサートに行くと、音色が美しいのはもちろんですが、オーケストラ全体の呼吸のタイミングが快く、見ていても楽しいなと思います。客席もほぼ満席でした。
しかし、クルト・マズアの指揮はどうなの、と思いました。マズアは既に85歳で、最近指揮をしている最中にステージから転げ落ちたこともあるそうです。手が震えているように見受けました。音楽家は体育会系の職業だと思います。高齢になってくるとなかなか厳しいのではないでしょうか。一度音楽家として有名になると音楽業界や観客がもてはやして離そうとしないという実態も多分あって、それも問題なのかもしれません。今回、私もクルト・マズアとニューヨーク・フィルという名前をきいて、実際に演奏を聴く前にネームバリューでありがたがっていました。ともあれ、オーケストラは素晴らしかったです。
2012年11月19日月曜日
モルガン図書館美術館(ニューヨーク)
秋のニューヨークを旅行してきました。ニューヨーク市内はホテルが高いので、ニュージャージーに宿泊しましたがニュージャージーの電車は、ハリケーンサンディの影響で大半が動いておらず、バスに乗るしかありませんでした。ハリケーンで家を失った人もいるので文句を言うことではありませんが、移動に少し苦労しました。
ハンガリー舞曲の原稿 |
特別展で、ビアトリクス・ポターが子供たちに宛てた手紙の展示をしていました。ピーターラビットのシリーズは子供の頃好きでした。ポターの絵本は芸術性の高いものだと思いますが、手紙に添えられたスケッチはユーモラスでかわいらしく、小規模ながら楽しい展覧会でした。展示の一部はこちらから見られます。
ウサギに紐付けて散歩するんですか |
2012年11月16日金曜日
なぜオケ内カップルが多いか
右 メロッツォ・ダ・フォルリ作 |
モテたいとか結婚したいと思っている人はとりあえずオーケストラに入ってみるといいと思います。とはいえ、私が現在所属しているオーケストラは平均年齢60歳は超えているので、どれくらいチャンスがあるのかは分かりません。
2012年11月15日木曜日
The Tales of Hoffmann(映画)
【基本情報】
The Tales of Hoffmann, 1952,UK
Directed by Michael Powell, Emeric Pressburger
Main cast Moira Shearer, Robert Helpman
日本語タイトル『ホフマン物語』
【ストーリー】
詩人、ホフマンが語る若き日の恋。ホフマンは人形、ヴェニスの高級娼婦、結核にかかった歌姫に恋をする。
【コメント】
E.T.A.ホフマンの小説をもとにしたオッフェンバックのオペラ、『ホフマン物語』の映画化作品です。
台詞はすべて歌で、モイラ・シアラーのバレエも見どころです。
オペラはどちらかというと苦手なので、途中延々と歌っているシーンでは寝そうになりましたが、ダンスと美術が良いです。同じパウエル監督のバレエ映画、『赤い靴』に似た雰囲気です。ステージに描かれた螺旋階段を駆け下りたり、操り人形のダンスパーティをしたり、ロウの塊を宝石に変えたりするなどの演出が幻想的かつ人工的です。第一話の「オリンピア」のマッドサイエンティスト風の博士の実験装置や、博士が怒って自作の人形を破壊し、モイラ・シアラーからバネが飛び出してもぎ取られた頭が目をパチパチしているシーンはキッチュな魅力があります。第三話で歌姫が死んでお母さんの元へ行く場面も空間の使い方が印象的です。セロハンや、合成繊維の薄い布地やお祭りの縁日のように少し薄っぺらくて明るいところで見ると幻滅してしまうのに、演出によって独特の雰囲気が出るもののようなおもしろさがあります。
しかしストーリーよりは映像の奇抜さで見せている映画なので、2時間は長すぎるように思いました。いずれ削除される可能性はあるものの、こちらから全編見られます。
ホフマンは『黄金の壷』しか読んだことがありませんが、映画を見て興味が沸きました。まだまだドイツ語原文で読むというわけには行きませんが、ホフマンの小説を読んでみたいと思いました。
The Tales of Hoffmann, 1952,UK
Directed by Michael Powell, Emeric Pressburger
Main cast Moira Shearer, Robert Helpman
日本語タイトル『ホフマン物語』
【ストーリー】
詩人、ホフマンが語る若き日の恋。ホフマンは人形、ヴェニスの高級娼婦、結核にかかった歌姫に恋をする。
【コメント】
E.T.A.ホフマンの小説をもとにしたオッフェンバックのオペラ、『ホフマン物語』の映画化作品です。
台詞はすべて歌で、モイラ・シアラーのバレエも見どころです。
オペラはどちらかというと苦手なので、途中延々と歌っているシーンでは寝そうになりましたが、ダンスと美術が良いです。同じパウエル監督のバレエ映画、『赤い靴』に似た雰囲気です。ステージに描かれた螺旋階段を駆け下りたり、操り人形のダンスパーティをしたり、ロウの塊を宝石に変えたりするなどの演出が幻想的かつ人工的です。第一話の「オリンピア」のマッドサイエンティスト風の博士の実験装置や、博士が怒って自作の人形を破壊し、モイラ・シアラーからバネが飛び出してもぎ取られた頭が目をパチパチしているシーンはキッチュな魅力があります。第三話で歌姫が死んでお母さんの元へ行く場面も空間の使い方が印象的です。セロハンや、合成繊維の薄い布地やお祭りの縁日のように少し薄っぺらくて明るいところで見ると幻滅してしまうのに、演出によって独特の雰囲気が出るもののようなおもしろさがあります。
しかしストーリーよりは映像の奇抜さで見せている映画なので、2時間は長すぎるように思いました。いずれ削除される可能性はあるものの、こちらから全編見られます。
ホフマンは『黄金の壷』しか読んだことがありませんが、映画を見て興味が沸きました。まだまだドイツ語原文で読むというわけには行きませんが、ホフマンの小説を読んでみたいと思いました。
2012年11月13日火曜日
The Scrapbook of Frankie Pratt(本)
【書誌情報】
The Scrapbook of Frankie Pratt : A Novel in Pictures, Caroline Preston, Ecco, 2011
【あらすじ】
フランキー・プラットは高校の卒業祝に母からスクラップブックを贈られた。フランキーは雑誌の切り抜き、写真、食品のラベル、各種チケットなどによるスクラップブックを作成する。
フランキーは家庭の経済事情により高校卒業後は老婦人の話し相手として働くが、幸運によりお金を得てヴァッサー大学に進学する。大学卒業後、ニューヨークの出版社に勤務し、パリに渡る。
【コメント】
日本でもここ数年、スクラップブック作りが少しはやっているようですが、アメリカはもっと前からさかんで、古いスクラップブックのコレクターもいるそうです。本書の作者、キャロライン・プレストンは骨董屋やネットオークションで古いスクラップブックを300冊も収集し、「フランキー・プラット」というニューハンプシャー生まれの若い娘さんが1920年代に作ったスクラップブックという体裁の本として出版しました。ラベルやチケットなどと一緒に、ヒロインがタイプライターで書いたというコメントが入っていて、これが全体をつなぐストーリーになっています。
フランキーの約10年間に渡る生活の様子は話としてはできすぎの感がありますが、スクラップブックを再構成して物語を作るというアイディアがおもしろいです。ヴィジュアル的にも楽しい一冊です。自分の好きな絵や写真、記念の品などを集めてコメントを付けるという手法は現代のブログに通じるものがあります。読むのはわくわくするし、こういう本を作るのも、大変そうですが楽しそうです。
本書は同じ作者によるスコット・フィッツジェラルドの恋人をモデルとしたGatsby's Girl(感想)と写真のネガとポジのような関係にあるようです。時代設定がほぼ同じですし、女子校、飛行機、パリなど随所に同じモチーフが見られます。フランキーの愛読書はフィッツジェラルドの小説です。また、メアリー・マッカーシーのThe Groupとも同時代で、ヴァッサー女子大が舞台となっているので、あの女子大の世界を視覚化するとこんなふうに見えるのか、という点でも興味深いです。
キャロライン・プレストンの執筆中の作品は、1940年代半ばの若奥さんのスクラップブックだそうです。フランキー・プラットのスクラップブックの一部はこちら(作者の公式サイト)から見られます。ぜひご覧になってみてください。
2012年11月11日日曜日
電気ケトルを買いました
日本から持参した電気ケトルが壊れました。4年ほどもほぼ毎日、2回は使っていたので壊れるのも無理はありません。ガムテープで修理して数ヶ月使いましたが、水が漏れるようになったので新しいのを買いました。
家電を買いに行った時に、夫が「電気ケトルも買いましょう」と言うので、「ヤカンでいいんじゃないですか」と言ったのですが、「めっちゃ便利やからあった方がええで」と言うので買いました。ヤカンよりもお湯が沸騰するのが早く、数十秒あれば沸くので買って正解でした。朝に温かいものを飲みたいので。
先代ケトルはプラスチック製でしたが、今回はデザイン重視でステンレスにしました。お湯が沸くのは先代よりもやや遅めですが、注ぎ口が細くなっていて注ぎやすいです。台所に置いたとき、見た目も新しいものの方が気に入っています。家電の見た目は重視すべきポイントではないと思っていましたが、機能を兼ね備えているのであればデザインも良い方が気持ちよく使えると思いました。
2012年11月10日土曜日
Woburnの図書館
Woburnウォーバーン公立図書館をご紹介します。図書館の歴史は1789年まで遡ります。建物はボストンのトリニティ教会を設計した建築家、ヘンリー・ホブソン・リチャードソンの設計で、1881年に建てられました。現在はアメリカの国定歴史建造物に指定されています。
屋根のレリーフ。いろいろなおもしろい顔が見られます。
内部はこのようになっています。内部はそんなに大きくはなく、蔵書も少なめですが、貸出カードを作ると周辺の20くらいの図書館の蔵書(蔵書数は数百万あったと思います)を取り寄せてもらえます。その他、図書館主催で読書会、古本市、ハロウィーンやクリスマスなどのイベントが開催されます。今日はたまたま子供向けのギターの演奏をやっていましたが、あまり誰も聴いていないしうるさかったです。それはさておき、図書館のイベントは気軽に参加できて良いものです。ウォーバーンの図書館は空きスペースがないのでありませんが、すぐ近くのレキシントンの図書館などでは生涯学習活動もさかんです。
2012年11月8日木曜日
ドイツ語勉強中
外国語が英語しかできない(英語もできるといえるレベルではありませんが)のは体裁が悪い気がしたので、ドイツ語を勉強してみることにしました。まずは授業料が安めのCambridge Center for Adult Education(CCAE)で初級クラスを受講しています。中国語やスペイン語の方が実用性があると思いますが、ドイツ音楽とユーゲントシュティールに興味があったため、選びました。
大学では第二外国語としてロシア語を選択しましたが、ロシア語は文法、発音、スペル、語彙など、すべてが私には難しかったです。あまり英語と似ているとも思えません。ドイツ語も英語と似ているとは言えないのでしょうが、ロシア語−英語、日本語−ドイツ語よりは英語−ドイツ語の方がまだ近いので、英語を知っていれば多少はドイツ語が勉強しやすいのかもしれません。
授業で使っているテキスト(リンク左の本)は会話文が中心で、文法の解説や練習問題が少ないので副教材が必要だと思います。amazonで良いユーザレビューが付いている文法書と問題集を買いました。本来日本語で書かれた教科書を使うべきだとは思いますが、送料が高いのであきらめました。使ってみて、McGraw Hillのシリーズは問題の回答のみで解説がなく、回答に結構間違いがある(ミスプリントや、正答とされている以外の選択肢も可能など。先生に質問しました)ので、あまり良くないかもしれません。Essential German Grammarはきれいに整理されていて、分かりやすいです。
辞書は先生のおすすめでLEOの独英辞書を使っています。ただ、名詞を調べたとき複数形が載っていないことがあるので、紙の辞書も別途必要だと思います。
動詞の格変化は上記リンクの本を参照しています。この本には練習問題のCD-ROM付録がありますが、Windows OSのみに対応しています。我が家はMacとLinuxしかOSがないので使えませんでした。また、単語を暗記するため、夫がすすめてくれたフリーソフトAnkiを使っています。1日2、3時間は勉強する(ふりをする)ようにしていますが、不規則変化が多くてうんざりしてきます。好きなことをやっているのだから文句を言うことではありませんが。
Martin Durrell先生のEssential German Grammarは評判の良い本なので、終わらせたら次は同じシリーズの中・上級者向けの教科書を使おうと思います。
CCAEでは入門1~4及び中級ドイツ語クラスがあります。また、ドイツ政府が運営しているゲーテ・インスティトゥート(ドイツ文化センター)は世界各地にあり、統一カリキュラムで授業を行っているようで、授業料も比較的安いです。また、ドイツ語の検定試験を実施していて、ドイツ国内でドイツ語能力の証明のために使われているそうです。CCAEは週に1回、1.5時間の授業で、進み具合が遅いので、次はゲーテ・インスティトゥートに通ってみたいと思っています。
大学では第二外国語としてロシア語を選択しましたが、ロシア語は文法、発音、スペル、語彙など、すべてが私には難しかったです。あまり英語と似ているとも思えません。ドイツ語も英語と似ているとは言えないのでしょうが、ロシア語−英語、日本語−ドイツ語よりは英語−ドイツ語の方がまだ近いので、英語を知っていれば多少はドイツ語が勉強しやすいのかもしれません。
授業で使っているテキスト(リンク左の本)は会話文が中心で、文法の解説や練習問題が少ないので副教材が必要だと思います。amazonで良いユーザレビューが付いている文法書と問題集を買いました。本来日本語で書かれた教科書を使うべきだとは思いますが、送料が高いのであきらめました。使ってみて、McGraw Hillのシリーズは問題の回答のみで解説がなく、回答に結構間違いがある(ミスプリントや、正答とされている以外の選択肢も可能など。先生に質問しました)ので、あまり良くないかもしれません。Essential German Grammarはきれいに整理されていて、分かりやすいです。
Essential German Grammar より |
動詞の格変化は上記リンクの本を参照しています。この本には練習問題のCD-ROM付録がありますが、Windows OSのみに対応しています。我が家はMacとLinuxしかOSがないので使えませんでした。また、単語を暗記するため、夫がすすめてくれたフリーソフトAnkiを使っています。1日2、3時間は勉強する(ふりをする)ようにしていますが、不規則変化が多くてうんざりしてきます。好きなことをやっているのだから文句を言うことではありませんが。
Martin Durrell先生のEssential German Grammarは評判の良い本なので、終わらせたら次は同じシリーズの中・上級者向けの教科書を使おうと思います。
CCAEでは入門1~4及び中級ドイツ語クラスがあります。また、ドイツ政府が運営しているゲーテ・インスティトゥート(ドイツ文化センター)は世界各地にあり、統一カリキュラムで授業を行っているようで、授業料も比較的安いです。また、ドイツ語の検定試験を実施していて、ドイツ国内でドイツ語能力の証明のために使われているそうです。CCAEは週に1回、1.5時間の授業で、進み具合が遅いので、次はゲーテ・インスティトゥートに通ってみたいと思っています。
2012年11月5日月曜日
ラプサンスーチョン(正山小種)
トワイニングスの紅茶のパッケージにはこのようにお茶の強さ表示があります。最高が「5」なので、ラプサンスーチョンは一番強いお茶です。ただし、「強い」の意味はよく分かりません。カフェインやタンニンのことなのか、はたまた味が渋いとか苦いということなのか…??
水色は少し黒っぽい紅です。ラプサンスーチョンは松の煙でいぶしているそうで、「煙の匂い」とか「正露丸のにおい」と言われるみたいですが、いれる前からスモークチーズのようないぶしたにおいがします。飲んでみるとやはり煙の香りで、昔やった焚き火を思い出しました。高校生のころ、兼業農家出身の先生のご提案で「皆さんホームルームで焚き火やりませんか。サツマイモは私が提供するよ」といって、校庭の落ち葉を集めて焼き芋を作りました。
ラプサンスーチョンには「スパイシーな料理が合う」とのことだったので、ショウガの砂糖漬けをお茶請けにしました。私はショウガが好きで、夫に「そんなにずっと手に持ってなくても、そんなもんとらんから大丈夫やで」と言われました。お茶請けはおいしかったですが、お茶は香りが独特すぎると思いました。ラプサンスーチョンを昼前に一杯飲めば、午後に眠くなることはないと思います。
2012年11月3日土曜日
Lucy(本)
Paul Gaugin, 'Siesta' |
【書誌情報】
Jamaica Kincaid, Lucy, Farrar,Stratus & McIntyre Ltd.,1990
【あらすじ】
カリブ海の島出身のルーシーは19歳になると、北米に渡る。弁護士のルイスとその夫人マライアの4人の子供たちの乳母として住み込みで働く。裕福で美しく、幸せそうな理想の家族にはほころびが生じていた。ルーシーは理解と愛情のある雇用主のマライアと交流を深める一方で、故郷との接触は断とうとする。
【コメント】
シャーロット・ブロンテの『ヴィレット』を翻案した小説だとWikipedia先生が言うので読んでみました。『ヴィレット』から引用しているのはヒロインの名前と、親戚や知人のいない見知らぬ外国に行って働くということくらいで、もとの小説との共通点は少なめです。
『ヴィレット』には主人公の母親の存在がまったく出てきませんが、キンケイドの『ルーシー』では主人公ルーシーの、故郷の母親との関係とアメリカ(カナダかもしれません)で第二の母のような存在となる雇い主のマライアとの関係がテーマの一つです。ルーシーは母親を懐かしく思いつつも、何通も届く手紙を一度も開きません。
「お前は私から逃げられるよ。でも私がお前の母だという事実からは逃げられないよ。私の血はお前に流れているんだよ、私はお前を9ヶ月間身ごもっていたんだよ」という母親の言葉から、ルーシーは逃げようとしているかのようです。かといって、生まれも育ちも共通点のないマライアとは、親切にしてもらっても心から理解し合うことはできないのでした。
全体を通じて主人公の物事に対する姿勢はクールです。一見幸せそうな雇い主の一家の崩壊も、父親の死も淡々と書き、故郷を理想化することもなく、金銭的に豊かなアメリカに幻惑されることもありません。「理由は説明できないけど」といった表現が特徴的で、そんなところが現代的に思えました。
英語は易しいし、短いのですぐ読めますが『ヴィレット』の内容の濃さには及ばないと思いました。私は20世紀初頭以前に書かれたか、時代設定が20世紀初頭以前の小説が好みですが、その理由は現代に近付くほど物や情報が手に入れやすくなり、人が「あこがれ」の感情を持ちにくくなるからだと思います。人でも、美しいものでも、抽象的な何かでも、文学の中に憧れが混じっていると、その気分を読んでいて追体験できる気がします。反対に物が氾濫してくたびれているような物語を読んでいるとちょっとだるくなります。
なお、表紙絵はルーシーが好んでいるゴーギャンの作品です。
2012年11月2日金曜日
Becoming Jane(映画)
【基本情報】
Becoming Jane, 2007
Directed by Julian Jarrold
Main cast Anne Hathaway, James McAvoy, Maggie Smith
日本語タイトル 『ジェーン・オースティン 秘められた恋』
予告編
【あらすじ】
1795年のイングランド。ジェーン・オースティンは牧師の娘で、近所の貴族の甥から求婚される。才気に溢れ、魅力的な若きジェーンは弁護士になりたてのトム・ルフロイと出会い、はじめ反発し合うが次第に恋に落ちる。しかしルフロイの教育費を負担し、彼が仕事面でも頼っていた大伯父は二人の結婚に反対する。
【コメント】
ジェーン・オースティンの生涯に一度の恋を題材にとっているとのことですが、フィクションの部分が多いようです。登場人物などの氏名はそのままですが、インターネット上の資料を見る限り、オースティンが駆け落ちを試みたなどという事実は見当たりませんし、映画に描写されるように二人が中年に至って再会したということもなかったようです。
したがってジェーン・オースティンについて知ろうと思ってこの映画を観てもあまり意味がないと思いますが、事実とはあまり関係ないと思えば映画としてはきれいにまとまっていておもしろいです。映画のオースティンははつらつとしていて、『高慢と偏見』のエリザベス・ベネットを思わせます。オースティンの恋の相手のルフロイはダーシーのような性格で、二人が最初反発していたのに徐々にひかれていくという設定も『高慢と偏見』そのものですし、同作に登場する貴族の老婦人に似た人物が映画にも登場します。ダーシーは大金持ちでしたが、ルフロイ氏はお金がなかったのでオースティンとは結婚しませんでした。映画は、オースティンがルフロイ氏を理想化してダーシーの人物造詣をしたようなストーリーになっています。オースティンの小説によく登場するクセの強い人物(俗物とか、頓馬な人など)がもっと出てくるかと思ったのですが、主要登場人物の恋愛を中心にしているので、ヘンな人が事件を起こすなどはありませんでした。
アン・ハサウェイはアメリカ的です。オースティンを演じるには少し無理がある気がしました。ルフロイ役のジェームズ・マカヴォイは『つぐない』で主役を演じていました。写真を見ると普通なのに、動画で見ると黄色い声をあげたくなる格好良さです。
音楽も映画の雰囲気に合っていて良い感じです。オースティンは実際にピアノを弾いたようです。
Becoming Jane, 2007
Directed by Julian Jarrold
Main cast Anne Hathaway, James McAvoy, Maggie Smith
日本語タイトル 『ジェーン・オースティン 秘められた恋』
予告編
【あらすじ】
1795年のイングランド。ジェーン・オースティンは牧師の娘で、近所の貴族の甥から求婚される。才気に溢れ、魅力的な若きジェーンは弁護士になりたてのトム・ルフロイと出会い、はじめ反発し合うが次第に恋に落ちる。しかしルフロイの教育費を負担し、彼が仕事面でも頼っていた大伯父は二人の結婚に反対する。
【コメント】
ジェーン・オースティンの生涯に一度の恋を題材にとっているとのことですが、フィクションの部分が多いようです。登場人物などの氏名はそのままですが、インターネット上の資料を見る限り、オースティンが駆け落ちを試みたなどという事実は見当たりませんし、映画に描写されるように二人が中年に至って再会したということもなかったようです。
したがってジェーン・オースティンについて知ろうと思ってこの映画を観てもあまり意味がないと思いますが、事実とはあまり関係ないと思えば映画としてはきれいにまとまっていておもしろいです。映画のオースティンははつらつとしていて、『高慢と偏見』のエリザベス・ベネットを思わせます。オースティンの恋の相手のルフロイはダーシーのような性格で、二人が最初反発していたのに徐々にひかれていくという設定も『高慢と偏見』そのものですし、同作に登場する貴族の老婦人に似た人物が映画にも登場します。ダーシーは大金持ちでしたが、ルフロイ氏はお金がなかったのでオースティンとは結婚しませんでした。映画は、オースティンがルフロイ氏を理想化してダーシーの人物造詣をしたようなストーリーになっています。オースティンの小説によく登場するクセの強い人物(俗物とか、頓馬な人など)がもっと出てくるかと思ったのですが、主要登場人物の恋愛を中心にしているので、ヘンな人が事件を起こすなどはありませんでした。
アン・ハサウェイはアメリカ的です。オースティンを演じるには少し無理がある気がしました。ルフロイ役のジェームズ・マカヴォイは『つぐない』で主役を演じていました。写真を見ると普通なのに、動画で見ると黄色い声をあげたくなる格好良さです。
実践例 |
音楽も映画の雰囲気に合っていて良い感じです。オースティンは実際にピアノを弾いたようです。
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