20年ほど前にこの付近に短期間住んでいたことがあり、その時もボストン美術館は何度か訪れました。当時は小学生でしたが、好きだった絵画や彫刻は案外覚えているもので、今回それを見ることができて懐かしかったです。好きなものは今も昔も変わらないと思いました。小学生のころからあまり成長していないようです。
【『日蔭者ジュード』あらすじ】読んでいるだけでウツになりそうな、陰惨な小説でした。就職したばかりの頃に読み、将来に希望が持てなくなりました。バラに女優や小説のヒロインの名前を付けることはよくあるみたいですが、こんな陰々滅滅とした小説から名前をとるなんて珍しいことです。このバラを作って、家に遊びに来たお客さんに「この花の名前の由来は…」と蘊蓄を傾けるのはちょっと楽しいのかもしれませんが。
ジュード・フォーレーは田舎生まれの貧しい孤児だが、神学を志し、クライストチャーチ(オックスフォード大学がモデル)で学ぶことを夢見る。現実的なアラベラと結婚するが、うまくゆかず離婚。アラベラはオーストラリアに渡り、ジュードは既婚の従妹、スーと同棲する。二人の間に子供も生まれ、ジュードは石工として生計を立てるが、貧乏から抜け出すことはできない。アラベラに子供を押しつけられ、養育するがその子はジュードとスーの間にできた子供たちを殺害したうえで自殺する。スーは夫の元に戻り、ジュードは失意のうちに死ぬ。
'...was he, too, sometimes overwhelmed by that sense of being utterly cut off from life, gasping for air inside a bell-jar? If so,did drink lift the bell-jar?'寄宿学校時代の友達は姿を消し、役者仲間や画家など、ボヘミアンな人物が登場します。