2018年6月25日月曜日

夏至の日の小旅行


欧米だと、夏至の日は夏の始まりのお祭りであるようですが、日本での夏至の日は、梅雨たけなわで、天気が悪いことが多く、日が長いことのありがたみがよく分かりません。今年の夏至の日は珍しく晴れて、たまたま休暇中でもあったので、仕事に行く夫を横目に、鎌倉へ行きました。






とはいえ、この時期にアジサイ目当てで明月院へ行くのはいくら平日でも無謀と思えたので、お花のきれいな、東慶寺、浄智寺、海蔵寺、その他いくつかのお寺を巡りました。円覚寺や、建長寺、鶴岡八幡宮は、混雑を懸念して避けました。東慶寺や、浄智寺は規模はそこまで大きくないものの、起伏に富み、いつ行っても、何かしらお花があります。どこのお寺でも、多数のアジサイを見ることができました。 鎌倉が、太古の昔からアジサイの名所だったわけではないようです。明月院付近に住み、「アジサイの本場に住んでいるようなものだ」という、澁澤龍彦の『フローラ逍遥』のアジサイの項には、以下のように書かれています。

雨季に咲くアジサイの花は、降りつづく雨にけむって、その紫や青や紅が空気の中にしっとり薄く溶け出すような、なんとなく泉鏡花的な幻想に私たちを誘いこむ。かつては庭木として珍重されず、せいぜい貧乏寺の境内とか、あるいは背戸なんかに植えられていて、だれからも顧みられなかった。明月院で脚光を浴びているアジサイを見ると、私はタレントに出世した少女を見るような、へんな違和感をおぼえる。(澁澤龍彦『フローラ逍遥』、平凡社、1996年)


海蔵寺は、初参拝でした。井戸のあるお寺です。浄智寺からの道中は切通しがあって、散策が楽しいです。街並みも落ち着いていて情緒があります。勤務地から遠いにも拘らず、鎌倉に住みたい、という人が一定数いるのも分かります。


私は、観光地では食事は重視せずに、とにかく色々見て回りたい派です。夫がシラス丼を食べたいと言っていたので、抜け駆けするのは悪いと思い、小町通りで大福を1個買って、店の前で食べました。歩き食べなど、夫はさせてくれないからでした。粉だらけになるし、1日歩いて大福1個では足りないし、行儀の悪さが気になるし、何も良いことはありませんでした。やはり、夫に止められるようなことは、たとえ一人でもむやみとすべきではないと思いました。うさちゃんのお店(鎌倉五郎)の抹茶饅頭をお土産にしました。お饅頭類の中でこれが一番好きです。


江ノ電で七里ガ浜まで行きました。制服のまま、海辺ではしゃいでいる女子高生数人がいて、羨ましく思いました。


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