2013年12月30日月曜日

2013年の10冊


今年は、テキスト、漫画、雑誌類を除き、100冊程度、本を読みました。日本語:英語の比率は2:3くらいですが、日本語の本は青空文庫のものが中心で、短いものが多いです。今年の読書から特に印象深かったものを10冊、順不同で挙げます。リンクをクリックすると感想を書いている記事に飛びます。

  1. Iris Murdoch, The Green Knight
  2. Iris Murdoch, A Fairly Honourable Defeat
  3. Kate Atkinson, Not the End of the World
  4. Margaret Atwood, The Year of the Flood
  5. Lucinda Hawksley, Lizzie Siddal: Face of the Pre-Raphaelites
  6. Anna Kavan, Ice
  7. Penelope Lively, Consequences
  8. Anthony Trollope, Lady Anna
  9. 泉鏡花『春昼・春昼後刻』
  10. 夏目漱石『彼岸過迄』
ページ数でいうとアイリス・マードックをもっとも多く、合計2000ページくらい読みました。マードックは私には宝の山のようなもので、まだ20冊以上読んでいない本があるので、今後も楽しみに読みたいと思います。マーガレット・アトウッドはかなり文章の難易度が高いです。日本語訳がもっと出版されれば良いのに、と思っています。『オリクスとクレイク』は三部作の第一作ですが、これ自体が長いプロローグのようで、2巻以降も読まないとあまりおもしろくないので、日本語訳もぜひ2巻以降の出版が必要だと思います。ペネロピ・ライヴリーは軽めで読みやすいですが、別の話を書いていても全部同じトーンに感じられて、5冊ほども読むとちょっと飽きてきました。疲れたときにはいいかもしれません。アンナ・カヴァンは他に類を見ない、不思議な雰囲気にひかれました。日本でも最近、本好きな人たちの間で話題になっている作家のようなので、もっと読んでみたいです。トロロープは長い上に、古風な言い回しを使っている部分もありますが、細部を気にしすぎなければ意外と娯楽性の強い本で、ディケンズを読むときのように気軽に読めます。泉鏡花は、英語を読むよりも難しいと感じます。「そんなアホな」という荒唐無稽なプロットにもかかわらず、強い磁気のようなものを発する文章で、鏡花の大ファンが多くいるのも頷けます。『彼岸過迄』は前半がユーモア小説のように笑えるのが良いと思いました。

来年は引続きアイリス・マードックの小説と、日本から持ってきた『失われた時を求めて』を読もうと思います。それと、小説以外の本も少しは読むようにします。読書メーターを通じて、尊敬する、憧れの方々とお友達になることができました。読書メーターですてきなレビューを読んで、読みたい本がどんどん増え、幸せなことだなと思っています。

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