BSOとピーター・ゼルキン

ブラームス。キュート☆

 ボストン交響楽団のコンサートに行きました。曲目は
  • ブラームス ピアノ協奏曲第2番
  • ベートーヴェン 交響曲第7番
でした。ピアノ協奏曲のソリストはマサチューセッツ在住のピーター・ゼルキンでした。ゼルキンはミスタッチが多いことで有名らしいです。今回も冒頭からミスタッチの連続でした。インターネット上には「ミスタッチを超越する音楽性がある」といった評も見られるのですが、私は完璧(に近い)なテクニックありきの音楽性ではないかと思います。音もこもったような感じでしたし、オーケストラが一生懸命ソリストにつけようとしているのにソリストは好き勝手に弾いていて噛み合わせが悪く、次はいつ間違うかとハラハラして逃げ出したくなってきました。終わるとホッとしました。素人が音楽の「良し悪し」について言うのもおこがましいかもしれませんが、聴く者にいたたまれない思いをさせる演奏が「良い」とは思えません。

指揮者はタングルウッドでも振っていたおじいちゃん指揮者のド・ブルゴスでした。夫は「あの指揮者、何かが取り憑いたようやったな」と言っていましたが、ベートーヴェンの7番の時は座らずにアグレッシブに指揮をしていました。演奏は整然としていて、音が金色に輝くようでした。ベートーヴェンの生演奏を聴いていると、時々わけもなく、やはり神様っているのだろうな、と思います。夫は「前半と後半と別のオケやったやん」と言っていました。

シンフォニーでピアノ協奏曲の演奏の残念さを補って余りあるコンサートだったと思います。それにしても、本当に聴きたいものを聴くために変な現代音楽とか、微妙なソリストの演奏を我慢しないといけないというプログラム構成にはやはり問題があるように思います。

コメント