睡蓮と蛙


甚だ季節はずれですが、キャビネットの上にビング&グレンダールの睡蓮のお皿を飾っていたら、カエル好きの夫が「カエルもあった方がええやん」と言うので、カエル付きハスの葉の小皿を買って一緒に飾りました。ロイヤルコペンハーゲン製です。作曲家のグリーグはカエルのフィギュリンをおまもりにしていつもポケットに携帯し、重大な仕事の前にはそれを撫でていたそうです。

デンマークの植物園
 かつて通った高校の近くに、城跡公園があり、交際相手がいた人には恰好のデートスポットとなっていたようです。天守閣がなく、お掘だけだったので観光地としてのインパクトはありませんが、柳の下の睡蓮は涼しげで、春には桜も咲いていました。


 このディスプレイは、ベルリンのブローハン美術館を思い出させます。私のは美術館に所蔵されるほど高価なものではありませんが、目を細めてみれば、美術館にあった北欧アールヌーヴォーの陶磁器に似ていないこともありません。睡蓮の花弁の色合い、葉のめくれ具合や葉脈がリアルです。葉のまわりには水色でさざなみがレリーフされているほか、水面に何かの葉が浮かんでいる様子が表現されています。カエルは親指の先ほどの大きさですが、精巧に作られています。

ブローハン美術館所蔵、ロイヤルコペンハーゲン製

ブローハン美術館所蔵、ロールストランド製
ところで、睡蓮のお皿は何のためにデザインされたのでしょうか。夫は最初、「これにカレーとかよそっても食べにくそうやな」と言っていましたが、食器でないことは間違いないと思います。中古で買ったので当初灰まみれ(洗いました)でしたが、喫煙はしませんし、灰皿として使うにはもったいない気がします。単に「飾り」ということで良いことにします。

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