ポートランド旅行3・ヴィクトリア・マンション


ポートランドの海辺で昼食を食べた後、1850年代に建てられたヴィクトリア朝様式の邸宅、ヴィクトリア・マンションに行きました。この邸宅は、メイン州出身でニューオーリンズのホテル王だったR.S.モース氏の別荘でした。内部の写真撮影は禁止だったため、以下の写真は公式サイトから拝借しました。

公式サイトより

公式サイトより

一新された家具などもあるとはいえ、9割は19世紀半ばの姿をとどめているそうです。ガイドさんは「この家は、よくロードアイランドの別荘地であるニューポートのNewport Mansionsみたいだね、と言われるけれど、こちらの方が30年も古いです」と言っていました。ヴィクトリア朝様式はあまり美しいとは思いませんが、偏執狂的と言えるほどに細部まで装飾、装飾とにかく装飾で、眺めていておもしろいです。

興味深く思ったのはこの装飾過多な感じがマーガレット・ミッチェル原作の『風と共に去りぬ』の映画を彷彿とさせる雰囲気だったことです。ヒロインのスカーレット・オハラは南北戦争後に怪しげなレット・バトラーと結婚し、ニューオーリンズに新婚旅行に行きます。そのホテルは華美な内装ですが、夕食時のだしものとしてカンカン踊りなどをやっていて、妙に品がないのでした。この邸宅が建てられたのは南北戦争前ですが、モース氏はニューオーリンズの豪華なホテルの経営により一代で財産を築いたそうです。

古い家をそのまま美術館・博物館にしているというのは、「この家でどんな生活をしていたのだろう」と想像をかきたてておもしろいと思います。邸宅美術館は東京都庭園美術館のほか、ボストンのニコラス・ハウス、セイラムの七破風の家、レノックスのマウント邸などに行きました。中でもこのヴィクトリア・マンションは保存状態もよく、並外れてお金がかかっている様子で見応えがありました。

コメント