ボストン公立図書館見納め


ボストンの見納めなら、ボストン公立図書館は押さえておきたいです。サージェント、エドウィン・オースティン・アビー、シャヴァンヌの壁画があります。3人とも好きな画家です。サージェントは、死の直前に図書館の壁画を仕上げました。「宗教の勝利」という主題を描いているそうで、図書館のHPに解説があります。長くて読むのが面倒なので、私は読んでいません。



「アビーの間」の壁画も、見応えのある美しいものです。アーサー王伝説を描いているようで、図書館の公式HPには詳しい解説もあります。解説文はヘンリー・ジェイムズが書いているそうです。著名な作家のヘンリー・ジェイムズかどうかは分かりませんが、アビーはジェイムズと面識があったそうなので、「あの」ヘンリー・ジェイムズだとしても不思議はありません。

絵は天井近くにあり、照明も薄暗いので、写真はなかなかうまく撮れません。図書館が公開している写真がありますので、興味のある方はこちらをご参照ください。アビーは、サージェントとも親交のあった画家で、中世騎士物語や、シェイクスピアなどから題材をとった、横長のドラマチックな作品を描いています。



何度見ても本当に魅力的なシャヴァンヌの壁画です。これを見る度に、この図書館全体をポケットに入れて日本に持ち帰りたいと思いました。古代ギリシア的な連作壁画の中でも、「物理」と「化学」を描いたものが特に好みです。シャヴァンヌの壁画の説は、サージェント、アビーと比べると大幅に短いです。写真はこちらから見られます。



大画家の壁画のみならず、天井の照明の周りにぐるりと描かれた船の意匠や、うまいような下手なような微妙な人魚の絵もあって、細部もかわいらしいです。





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