デダム陶器(コンコード焼)


ボストン美術館蔵
 ナサニエル・ホーソーンやエマーソン、『若草物語』の作者L.M.オルコットが暮らしたコンコードへ行きました。コンコードは歴史のある街で、レキシントン・コンコードの戦いは独立戦争の契機となりました。現在は、大きな邸宅が立ち並ぶ、裕福な住宅地です。秋に一時帰国するため、日本へのお土産を買う必要があったので、行ってみました。

ところで、ボストン周辺の名物といえば、
などがあります。ロブスターは持参できないし、ナンタケット・バスケットは高すぎます。そこで、デダム陶器がお土産に適当だろうと思いました。

デダム陶器はアメリカのアーツ・アンド・クラフツ期にマサチューセッツ州デダムで創業した陶器の会社です。表面の釉薬に細かい貫入のある、白地に青で絵付けが施された陶器を製作しました。芽キャベツの茂みの間にウサギが丸くなっている、「デダムのウサギ」が代表的なパターンです。他に、ゾウ、イルカ、カエルなどの動物や、植物のパターンもあります。なお、デダム陶器は1943年に閉鎖され、現在生産されているのはデダム陶器のリプロダクト品で、オリジナルではありません。オリジナルは美術館に所蔵されるくらいなので、非常に高価ですが、リプロダクト品も結構なお値段です。


リプロダクト品の生産が主にコンコードで行われているためか、日本語では「コンコード焼」と呼ばれているようです。雅子妃が皇太子とご結婚の際に、皇室に持参なさったとかで、日本人の間で人気のあるお土産品のようです。

絵皿はちょっと手が出ない感じだったので、小さなウサギの置物を買いました。ウサギの一家のようにして飾るとかわいいですが、1個ずつ、別の方に差し上げるつもりです。お店は小さく、他のお客さんもいませんでした。なかなか「日本人好み」という感じですし、話のタネに良いかと思います。

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