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J.S.Sargent,'Ponte San Giuseppe di Castello Venice' |
サージェントです。アメリカ人でしたが、ヴェニスの風景を好んで描きました。彼の油彩の重厚な肖像画はエレガントですが、やはり注文を受けて描くものと自分の描きたい対象を描くのは少し違うのだろうと思います。水彩の風景画は、生き生きとしていてサージェント自身がこんな風に画材を操っていることを楽しんで描いているように思えて、見ている私もちょっと前向きになります。
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Delvaux 「海は近い」 |
ベルギー象徴派の画家、ポール・デルヴォーの作品です。極端な一点透視法、書き割りのような背景、時間帯のよく分からない照明など、夢のような雰囲気です。ミステリアスで少しぞくりとします。建物の柱、電柱、街灯などが規則的に画面の奥の方まで続いているのがデルヴォーの絵の特徴の一つです。規則的に並んだ直線的な物は安心させる効果もありますが、デルヴォーが描くと画面のあやしさを向上させます。上の「海は近い」は数年前に東急文化村のザ・ミュージアムの展覧会で見て、ちょうど前にベンチが置かれていたので座ってずっと見ていました。人工的で意味深で、実際に海まで行ったら実は電動で波を起こすプールでした、というオチがありそうな雰囲気です。
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J.M.Whistler, 'Symphony in Grey and Green' |
ホイッスラーです。ホイッスラーの作品は色が良いです。ホイッスラー本人は相当な変人だったようですが、作品は清らかで超現実的です。ありそうでなさそうな絵、というか、ものすごく癖が強いというわけではないのに、美術館に行ってホイッスラーの作品が展示されているとすぐに「おお、ホイッスラーだ」と分かるものです。
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Puvis de Chavannes,'The Muses' |
ボストン公立図書館のピュヴィ・ド・シャヴァンヌです。私はこの一連の壁画が好きで好きで、もう少し近ければ毎日見に行きたいところです。写真が下手なのが残念ですが、実物ははるかに良いです。シャヴァンヌの描く水は鏡のようで、人物は彫刻のように静まり返っています。気温などというものと無縁のところにある世界という気がします。
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