フォンダンショコラ

 
とけたチョコレートのタンク
"I like our new lettering," he said thoughtfully. The words "Stewart Ansell" were repeated again and again along the High Street—curly gold letters that seemed to float in tanks of glazed chocolate.
(Edward Morgan Forster, The Longest Journey)
バレンタインデーにフォンダンショコラを焼きました。以前作ってお弁当に入れたら、夫から「チョコレートケーキがうますぎて、もう生きていけない」(?)というメールをもらったからでした。フォンダンショコラのレシピはいろいろありますが、その多くはチョコレートケーキを生焼けで食べる感じで、抵抗があります。このレシピは、ケーキ生地とガナッシュを別仕立てにしているので、ケーキ部分にしっかり火が通るかと思って、これを使いました。小さいラメキンで作りました。

フォンダンショコラは焼きたてを食べて、溶けたチョコレートが出てくるところに特徴がありますが、夫は冷やした方が好きだと言うので、冷やして出しました。手作りチョコレートは嫌厭される向きも(たしかに、とかして固めただけのはイヤ、というのは分かります。溶かさない方がおいしいです)チョコレートケーキなら喜んでもらえるかも?!

引用はE.M.フォースターの『果てしなき旅』の一部分ですが、これは結婚に失敗する話で、バレンタインデー向きのラブストーリーとしては同じ作者の『眺めのいい部屋』の方が良いと思います。なお、「とけたチョコレートのタンクに渦巻いた金色のレタリングが浮かんでいるような」表札は、信じられないほど悪趣味だと主人公は評しています。

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