美術館の音楽会


アメリカ国内のボストン美術館、メトロポリタン美術館、シカゴ美術館、ワシントン国立美術館、アメリカ美術館等の美術館に行きました。アメリカの美術館は写真撮影OKの場合が多く、行く度に数百枚の写真を撮っていました。手元のファイルに集めて悦に入っているだけではツマラナイので、テーマを決めて記事にしたいと思います。どこの美術館所蔵とか、画家についての情報は記載しておりません。また、適当にトリミングしてあります。ごめんなさい。


道化のギター弾きです。ごく普通のおじさんなのに、ロココ風の大仰な衣装を着ています。道化といえば縞模様の服に、エリマキトカゲのような大きな襟ですね。この人は子供がプールに行った後に濡れた髪の毛が服につかないようにするための、あの帽子に似たものをかぶっていてユーモラスです。


男女平等の現代でも、ハープ奏者は女性が多い気がします。華やかで存在感がありますが、主役になる機会は意外と少ない楽器です。お金持ちの部屋の展示にはよく居間にハープが置いてあります。上流婦人のたしなみだったのでしょうか。


地味な作品ですが、妙にひかれる一枚です。湿気の多い日本では難しいですが、弦楽器は見た目がきれいなので、壁にかけて保管するのも絵になります。


この子供はギターを弾けないと思うのですが、おもちゃにしているふうでもなく、大人に「このギター持っていてね」と言われて、よく分からないまま座ってみたという感じです。絵自体は精密にかかれているのに、人物が何となく無気力もしくは眠たそうに感じられる不思議な一枚です。


随分重そうでかさばりそうな楽器です。ネックの先の方には手が届かなさそうです。膝の上の1点と、左手の指先で絶妙のバランスで支えているのでしょうか。躍動感があります。


一般的なリュートはこれくらいのサイズなのでしょう。これなら普通に弾けそうです。



服装を見るに、女性は裕福な感じですが、男性はそうでもないので、この二人は家族ではなさそうです。それにしても、なぜテーブルに座る?


窓辺でピアノを弾く女性。花の飾りかたが気になります。少し不鮮明な作品ですが、大きな花瓶に花をまとめていけるのではなく、少なくとも9個くらいの花瓶を使って一つの花瓶に1、2本の花が挿してあります。その花瓶もシリンダーとかビーカーのような珍しい形状のものが含まれています。大きな花束が一つあっても、花がしおれる速さはまちまちなので、状態の良いものを選んで取り出し、別々に飾ったのかもしれません。私の祖母は花束がダメになると、まだ綺麗な花を短く切って、いくつかの一輪挿にいけ、数ヶ所に飾っていました。一見理想化された光景ですがよく見るとリアルな生活感もあります。

アメリカの大きな美術館にはたくさんの所蔵品があるため、一つ一つを時間をかけて見ることはかないませんが、写真を撮って後から見るのもなかなかおもしろいです。




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