Carson McCullers, The Ballad of the Sad Cafe, 1951,Mariner Books
【あらすじ】
アメリカ南部の町で醸造所を営む、金持ちで男勝りのミス・アメリアの元に親戚だと名乗る背中の曲がった男がやってきて、同棲するようになる。男は社交的で町の人々と仲良くなりミス・アメリアは酒場を開き、賑わうようになるが、ある日服役していたミス・アメリアの元夫が町に戻ってきたことから歯車が狂い始める。
他、ピアノの天才少女の挫折を書いた「Wunderkind(神童)」、虚言癖のある音楽教師についての「Madame Zilensky and the King of Finland(ジレンスキー夫人とフィンランドの王)」などの6篇の短編集。
【コメント】
カーソン・マッカラーズ(1917-67)アメリカ南部出身の作家です。Wikipedia先生によれば
「ピアノの勉強のため、ニューヨークのジュリアード音楽院の音楽部門に送られたが、授業料のために取っておいたお金をなくしてしまって、1度も学校へは通わなかった。」とのこと。それで本作に収められている短篇の中にも、音楽関連の内容のものがいくつかあります。
孤独、むなしさ、相互不理解などが本作の全体に共通するテーマです。マッカラーズがピアノを勉強する際に練習したのはクラシック音楽だったのでしょうが、もの悲しくてなんとなくジャズ(あるいはブルース?)のような雰囲気の漂う短編集だと思います。 つまらなくないのですが、あまり肌に合いませんでした。
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