2019年12月21日土曜日

記念日の料理が生焼けだったら

自作の記念日の料理。生焼けではありません。
10年前のエライ人研修の問題で、「記念日に奥さんの作った魚料理が生焼けだったらどうするか」というものがあったそうです。回答の選択肢は、①何も言わず食べる、②生焼けを指摘する、の2個でした。もちろん、本当に聞きたいのは「部下の仕事の出来が不十分だった時に、上司としてどう対応するか」です。対等(であるべき)な夫婦関係を、対等ではない上司と部下の関係の問題と同じに扱っている点や、料理は全部女性がすべきで、夫は手を動かさない前提など、設定に問題があると思いますが、たとえ話としては結構便利だと思っています。

この話を聞いた新入社員の私は、私なら「黙って自分で追加で焼く」です、と夫に話しました。また、夫と食べていた魚が生焼けだった時に、夫は「この魚はもう少し焼いた方がええな。あなたの分も一緒に焼く?」と言ったので、夫婦という関係において、夫の反応は120点だと思いました。

しかし、実際に、部下の仕事の出来が不十分だった時に、上司が「黙って焼いてしまう」ことが必ずしも良いとは思えません。色々な場合が考えられます。
  1. 急いでいる時:黙って上司自ら焼いて、出すしかないと思います。
  2. パセリとレモンを添えればよく、焼き直すほどではない時:上司自らパセリとレモンを添えて、部下に渡すのが親切と思いました。部下も、次回からはパセリとレモンも添えよう、と思います。
  3. 中火であと5分焼いて欲しい時:「中火であと5分焼いて」と指示するのが最善と思います。自分で焼いて、部下に「どうですか」はやり過ぎだし(部下としては、ありがたいけれど、申し訳なくて申し訳なくて、また、自分が出来が悪いことを恥じて、消えてなくなりたい気分になります)、かといって、「この魚まずい。私の口に合うように料理し直して」では部下も困ります。
  4. 追加調理等ではどうにもならないほどひどい時:渡したレシピに問題があったのかもしれないので、根本原因を部下と一緒に考え直すことになるかと思います。
私は部下であったことしかないので、部下の立場からは、ひどすぎる出来の魚を出さないため、調理を始める前に、レシピをもらっておくこと、レシピによく分からない部分があったら「塩1つまみってどれくらい、とかいうつまらないことを訊いて良いんだろうか」と悩まず(塩1つまみについては、ネットで調べれば解決するけれど、case by caseの指示の分からない点はネットで調べようがない)質問すること、レシピを渡されたら、皿に盛り付けて出すところまで黙々と作業するのではなく、途中経過で1回は見せて、やり方に間違いがないかを確認すること、くらいしか対応が思いつきません。申し訳なさで部下を責めるのは部下にはとても応えるし、次回以降に、指示が曖昧な部分について「私の理解が及んでいないのが悪いのだろうか」と思って、質問をしにくいことにはなるので、新入社員の私のように、「黙って自分で魚を焼く」のは、あまり良い解決ではないと思います。かといって、生焼けを食べたら自分も部下も、場合によっては、招待した来客までお腹を壊す結果になるので、論外です。

とはいえ、昨今の部下は、魚焼き、タコ焼き、皿洗い、給仕等をしつつ、両側から挟まれるブタ(Pig in the middle)、綱引きの綱の役割等もこなさなくてはならず、見かねた上司が自ら魚を焼いて下さることがよくあり、消えたくなることが多いそうです。


2019年11月2日土曜日

消費税法能力検定1級

日頃、対応する業務の範囲が狭く、このまま潰しが利かなくなることに危機感を抱いていて、何とか守備範囲を広げたいと考えています。検定試験など、いくつ受検したところで、守備範囲拡大につながるのかどうかもわかりませんが、(合格発表後3日間限定の)多少の安心は得られます。事務系職種で持っていると良い資格は、経理・財務系と、語学系と思うので、消費税法能力検定を受けました。

知名度の極めて低い試験で、1回の受験者は300人程度です。また、1級とはいっても、合格率は70~80%であり、決して難関試験ではありません(受けようと思ったこともないですが、税理士試験とは比較にならない由)し、合格したからと自慢になるようなものでもありません。教材の種類も限られ、概ね1、2カ月の勉強で合格を狙うことができます。検定試験料は、2,700円で、例えば知財検定2級の15,000円などと比べれば安いです。試験情報や、教材が多いと、どうして良いか分からなくなるので、この手軽さが良いと思いました。試験に関する情報は、このブログ記事などが詳しいです。

テキストと、公式サイトで販売されている過去問を買って、朝4時起きで出勤前に過去問を解きました。テキストと過去問があまりリンクしておらず、過去問の解説も親切ではないので、最初どう勉強したらよいか分からず、困り果てました。初回は、問題と、回答を並べてよく見て、解き方を覚えるしかないと思います。ただ、その後は、問題がパターン化されていて、機械的に何度か解けば良いだけなので、結構楽しく学習することができます。たまたま、仕事の繁忙期と重なりましたが、連休が多かったので、助かりました。なお、テキストは「消費税法能力検定テキスト」等のタイトルではないので、少し分かりにくいですが、以下です。


受験できる会場が少なく、すぐに満席になってしまうので、申込期間の初日を狙って、速やかに申し込むようにしないと、遠方の会場まで行かなければならなくなります。試験後、1週間という短期間で結果が出るところがステキです。どんな試験でも、試験後は、泣きながら家に帰って、「落ちたと思います」と言って、夫に「何言ってるん。落ちるわけがないやん」などと言われます(合格点が70点のところ、得点は94点だったので、落ちたと思うと騒ぐ話ではなかったと思います)。夫の励ましと協力に感謝します。

全国経理教育協会

2019年9月7日土曜日

知財検定2級


 8年近く、法務の仕事をしてきて、昨年、転職時も法務職で応募し、当然、法務部門の所属になるかと思っていたら、色々あって知的財産部に配属されました。そして、知財部は、仲が良くて楽しい、とても良い所でした。日頃、知財関連の仕事をすることはほとんどありませんが、どうしても仲間に入れてほしいと思いました。

仲間に入れてほしいという、不純な動機のみで、知的財産管理技能検定2級を受けました。生来が勉強嫌いのナマケモノですから、試験がないと、なかなか机に向かうこともありません。



公式テキストと問題集、公式サイトからダウンロードできる3回分の試験問題を、2,3回、解けば十分合格できる試験だと思います。合格するには8割、得点する必要があるので、少し厳しい感じもしますが、だいたい過去問のアレンジが多いと思いました。『スピード問題集』も、念のためやりました。誤植が多くて閉口しました(新しい版は修正されているかもしれません)。受験料がやや高額ですし、知名度も低く、合格したところで無意味、という意見もありますが、憧れに少しでも近付ければ、と思います。

2019年5月5日日曜日

花壇の収穫

所有欲は、多くの人に一定程度、備わっていると思いますが、現代人としては、同時にいかに所有から解放されるか、ということも考えなくてはなりません。また、創造したい欲求も満たしたいと思いますが、作った物が溜まって行くのはできれば避けたいです。花を栽培し、飾って、写真に撮り、時期が来れば処分する、というのは物が溜まらないので、都会に住む現代人にはありがたい娯楽です。昨年、今年と花を栽培し、写真が溜まってきたので、見せびらかしたいと思います。

 スイートピーとダッチアイリス。5月5日はショウブを飾るのが正しいのでしょうが、ダッチアイリス。
スズランとヒエンソウ。スズランは切花があまり販売されないため、自分で栽培するのが◎と思います。

スイートピー。香りも良いです。とても良く咲きます。

スイセンとチオノドクサ。チオノドクサは変な名前ですが、ギリシア語で「雪の光」の意味だそうです。Charlotte Bronteの小説、VilletteのヒロインのLucy Snoweを連想しました。スイセンは、花が終わりかけで投げ売りされていた鉢植えを買って地植えにしたところ、翌年にきれいに咲きました。

ミニアイリス。紫、青さまざまで楽しい花でした。

ブルーベルとスズラン。香りの良い鈴です。

ダッチアイリスとスイートピー。スイートピーは一年草ですが、ダッチアイリスは球根を植えっぱなしで、翌年も咲きました。種から育てる花は、うまく行かないことも多いです。球根の方が簡単だと思いました。一度に咲く花は多くはありませんが、画像フォルダを見てみると、これまでに随分とたくさんの花が咲き、とても楽しませてもらったなと思いました。

2019年5月1日水曜日

ウィーン・モダン展@新国立美術館


新国立美術館の「ウィーン・モダン」展へ行きました。ゴールデンウィークのためか、寒い、雨の日でも混雑していました。

見どころ① オットー・ヴァーグナー

オットー・ヴァーグナーの、端正な建築物のスケッチ多数、それに模型も展示されているのが良かったです。ヴァーグナーのスケッチの、excelで描いたような整然とした美しさは、比類のないものだと思います。こういうのを見ると、私も理系の頭があれば、建築をやりたかった、と思います。ラファエル前派展や、ギュスターヴ・モローを見て、家に持って帰りたいと思うことはないですが、ヴァーグナーは自宅に一点あったらステキだな、と思っています。

見どころ② クリムトの初期作品

クリムトは、初期作品が神経質な感じで、繊細で、お気に入りです。ベルギーのフェルナン・クノップフにも通じるものがある気がしています。後年の、金色を多用した重厚な油彩画はクノップフとは程遠いのに、初期の作品に類似するところがあるのは不思議です。今回は、油彩画の大作はエミーリエ・フレーゲのみで、これを以て展覧会のタイトルに「クリムト」と銘打つのは無理があるように思いますが、初期作品を10点、素描を40点弱、見ることができたので、満足しました。油彩画は、東京と美術館の展覧会に期待したいと思います。

19世紀末

20世紀末、という言葉からは何もイメージできませんが、19世紀末は、確固とした色とりどりなイメージがあります。唯美主義、象徴主義、分離派、ユーゲントシュティール、マーラー、クリムト、ハンス・マカルト、クノップフ、オスカー・ワイルド、ファム・ファタール、ビアズリー等々は、雑多な羅列にすぎません。1つ1つを見ると、クセが強くて奥が深すぎて眩暈がしそうに感じます。それでも、 「19世紀末」のイメージは、魅惑的で、多彩で金色で、強く惹かれます。ウィーンに行けば、さぞかし濃い、19世紀末的な世界が見られるのだろう、と思っていました。ウィーンは美しい街ですが、「濃い、19世紀末的な何か」が見られるわけもなく、期待が大きすぎたと思いました。本展は、「ウィーン」、「世紀末」に期待する諸々が視覚化されていて、とても良いと思いました。

デメル

新国立美術館は、混雑必至のため、前売り券を買って行きました。デメルのチョコレートケーキの特典付きにしました。クリムトの、「エミーリエ・フレーゲの肖像」から翻案した、紫がかかった濃紺の地に、金色で装飾した限定パッケージが美しいと思ったからでした。でも、展覧会のタイトルは、英語ではなく、ドイツ語にした方が良いと思いました。少し調べると、箱代をかなり取られていますが、その価値のあるものだと思います。チョコレートケーキはおいしかったです。箱には、「金」つながりで、所有している僅かなアクセサリーを収納します。

2019年4月22日月曜日

シーパラ再び


宿泊を伴う研修があり、場所はいろいろ選べるのに、わざわざ少し遠い八景島を選んでしまいました。せっかくなので、夜の空き時間に懇親会をサボってシーパラへ行きました。飲まないとやってられないよ、と思ったことは一度もないですが、あまり残業が続くと、魚見ないとやってられない、とは思います。水族館は薄暗く、水の中に、海の生物がゆらゆら、ふわふわと漂っている様子は見ていて落ち着きます。「憂さ晴らし」というのは、私には合わない気がしています。別世界に身を置いて、自分のことは考えず、ただ「きれいだな、おもしろいな」と見ているのが良いように思います。


水族館は、休日に行くと混雑が気になります。平日夕方7時に、わざわざここまで来る人は少ないようで、館内はとても空いていました。シロクマの接写も、魚と会話をすることも可能です。


水族館に行くと、いつも、浦島太郎はこんな光景を見たのだろう、と思います。PCを持たず、月、火と研修に行って、4日間、全く仕事をしていなかったので、関係者には、私が休みを取ったと思われたらしく、出勤したら「お休み明け早々ですが」等と言われ、浦島太郎気分でした。メールの自動応答には、不在の理由まで記載しないといけないなと思いました。
このい●がしいのに、休みなんて取るわけないぢゃん
夫は、出張の空き時間に、美術館やコンサートに行ったり、きれいな街並みの写真を撮って共有してくれます。それを見て、羨ましいとは思わず、単に本人のために良かったと思いますし、自分を上機嫌にするために、一人の時間の楽しみを見つけに行くのは、とてもステキだと思います。それで、単にステキですね、良かったですね、とだけ、伝えるようにしていました。今回、写真を送って夫に自慢したところ、同じ反応でした。

2019年4月21日日曜日

ラファエル前派の軌跡展

三菱一号館美術館の「ラファエル前派の軌跡展」に行きました。カイシャから徒歩5分なので、終業後に行くこともできますが、やはり休日に夫と行って、ついでにちょっと良いランチをする方が良いと思いました。この美術館は、赤レンガの建物と中庭もきれいで、重厚な雰囲気です。この場所に来るだけで期待が高まります。

今回は、ジョン・ラスキンを軸に据え、150点弱が展示されていました。展示内容も、絵画(素描、水彩、油彩)、書籍、ステンドグラス、モリスの壁紙や家具、タペストリーと幅広く、見応え十分です。一部、写真撮影可能の部分もあります。

ロセッティによる、エリザベス・シダルのスケッチがありました。ロセッティは、華麗な色彩の絢爛たる美人も良いのですが、私は素描が好みです。ロセッティによるエリザベス・シダルのスケッチばかり集めた画集は、中学生の時にロンドンで購入したお気に入りです。どんなに本の断捨離をしても、これは手放せません。

ロセッティの油彩画は本展覧会の目玉であるように思いますが、個人的には、アーサー・ヒューズのかわいらしい作品が見られたことがうれしかったです。また、バーン・ジョーンズの描く「ピュラマスとシスビー」は小品ながら、清らかさが印象的です。夫はレイトン卿の「母と子」が良かったそうです。

入館料一般1700円はやや高い気もしますが、欧米の美術館に行っても、ラファエル前派だけをこれだけたくさん集めた展示はなかなか見られないので、妥当なのかもしれません。平日の夕方に再訪するのもありだなと思っています。


2019年3月31日日曜日

お花見2019

昨年の目黒川のお花見は晴れた日の昼に行ったのですが、インターネットで閲覧できる美しい写真を見て、これはぜひ、夕方に行ってみたいと思いました。満開の休日に行きました。
写真の腕がないのが残念ですが、マジックアワーも手伝って、桜は幻想的でした。しかし、実際には人、人、人の大混雑です。こんなに現実と隣り合わせの幻想もなかなかシュールです。満開の期間も短く、都内人気1位のお花見スポットなので、無理もありませんが、平日の仕事帰りを狙うなどした方が良いかもしれないと思いました。
夫と途中ではぐれてしまい、道に迷い、駅で300時間ほども待たせるという、悪いことをしてしまいました。半泣きになって、夫に「焦らなくてええで」と言ってもらい、個人のお宅を改装したような、感じの良い小さなレストランで夕食にしました。

若い頃は花に興味はなかったのですが、近年は、桜はとにかく見ないとと思っています。夫と「そろそろ満開でしょうか」「近所の桜がよく咲きました」と話して、老人ぽいですね、と笑っています。昨年は、お花見の帰りに、フォートナム&メイソンのティーハウスに寄りました。その時は、「転職をしようと思います。第一希望は●●で、××事業専属の法務担当になるんですが、××は新しい分野で、大学の専攻とも少し関係があって」「すごくおもしろそうやん。きっと行けると思うわ」と話しましたね、と言って、夫に「なんでそんな恥ずかしい話を覚えてるん」と言われました。

2019年3月17日日曜日

岡上淑子展@庭園美術館



東京都庭園美術館へ、岡上淑子展に行きました。岡上淑子の作風は、庭園美術館の雰囲気とよく合う気がして、昨年から楽しみにしていた展覧会です。岡上淑子は、文化学院に学び、1950年代に、Vogue等、アメリカのファッション雑誌の写真を使用して、コラージュ作品を製作しました。製作期間は50年代の7年間のみで、Wikipediaによれば、1959年以降はほぼ活動を中止しているとのことです。2000年代に入って再び注目を浴びるようになりました。私は、2000年代の終わりころに雑誌の表紙で初めて見て、強く印象に残っていました。

製作期間が短かったこともあり、コラージュ作品は全部で140程度とのことです。今回は、150点余が出展されていて、その内コラージュは100程度でした。ディオールやバレンシアガのドレスや、マックス・エルンストの挿絵本、コラージュの材料になった雑誌等の展示もあり、充実した内容です。庭園美術館の、ゴシック調でありながらクールな雰囲気と合っていると思いました。シュールレアリスムはこのようにエレガントで美しくなくては、と思います。ゼロからオリジナルではなく、他人の写真を素材としているにもかかわらず、岡上淑子の作品は特徴的・印象的であり、一度見たら忘れられないし、見たことがない作品でも一目見てすぐ分かります。見ていて、プロコフィエフの「シンデレラ」が頭から離れませんでした。

私も、古いファッション雑誌を購入して、コラージュを作ってみたくなりましたが、それじたいが完璧であるファッション写真を切り刻んで別世界を構築するということは、写真家に匹敵するセンスを持っていないとやってはいけないように思いました。やはり凡人が手を出すことではない、と思い直しました。庭園美術館の新館には不満しかなくて、行く度に、夫に「この建物は頂けませんね」と文句を言っていたのですが、岡上淑子のコラージュ作品は、基本的にモノクロで、サイズも小さいので、明るく広々とした新館の展示の方が見やすいです。絵葉書が充実しているのもうれしく、買い込んでしまいました。

2019年2月17日日曜日

グランヴィル展@兵庫県立美術館

 

展覧会

美術が好きな知人がいて、ご自宅に、現代画家のオリジナル作品を所有されているというお話でした。自分が所有することが現実的で、自宅に飾りたい絵は何だろう、と考えると、第一にグランヴィルでした。兵庫県立美術館の「M氏コレクションによるJ.J.グランヴィル」展に行きました。

200点余が出展されています。本をばらして額装して展示されているようで、一点当たりのサイズは小さいですが、私が行ったときは空いていましたので、虫眼鏡を借りて、ゆっくり見ることができました。細かい部分におもしろい趣向が凝らされています。私は、グランヴィルの絵を見ていると山尾悠子さんの小説を思います。


グランヴィルの作品では、天文系のものがとりわけ奇想天外で、良いと思っています。
チラ見せ
また、この展覧会では16ページ、オールカラーの冊子が配布されています。大充実の内容です。これは嬉しいプレゼントでした。大切に保管します。

お土産


夫が、「グランヴィルおもしろいねぇ。わしはお花の擬人化が一番好き。最後に押し花にされちゃうのがええね」と言いました。グランヴィルの作品の中でも、『フルール・アニメ』の図版は比較的気軽に購入できると思います。私は、展覧会のポスターにもなっている、「ヤグルマギクとケシ」の図版をギニョール@Guignolinfoで購入しました。また、どんなお話がついているのか知りたくて、タクシル・ドロールの『グランヴィル 花の幻想』(八坂書房、1993年)を購入しました。ヤグルマギクとケシのお話は、人間になったヤグルマギクとケシの悲恋ものです。花々のお話は、物悲しく、かつユーモラスです。カラー図版も豊富です。

ヤグルマギクとケシ

「ヤグルマギクとケシ」は、購入した図版、『花の幻想』に収録されている図版、展覧会のチラシに掲載されているものの3種類があり、原画は同じですが、彩色が異なります。

購入した図版は、色数も、彩色されている箇所も少ないです。ヤグルマギクとケシは、薄化粧の清楚な、大学に入りたてのお嬢さんのようです。

本に収録されている図版は、色数豊富で、細かいところまで丁寧に彩色されています。お嬢さん2人も、社会人になってお化粧に気を遣うようになりました。


グランヴィル展のポスターは、手元の図版と比べるとかなり色が濃いです。2人の顔つき、表情もベテラン社員の風格があります。

上記3点の何が正解ということはなく、単に好みの問題ですが、お化粧の濃さによって、顔の印象が顕著に変わってくる、ということが分かる一件でしたので、自分も粉飾を凝らす際は十分注意しようと思います。

2019年1月15日火曜日

NY出張

 ニューヨークへ出張しました。中国へ(通訳付きかつ単なる記録係として)出張したことはありましたが、英語圏への出張は初めてでした。英語の読み・書きに大きな問題はないとしても、聴く・しゃべる方はまるでダメだという自覚があり、そもそも日本語でしゃべるのもダメだという自覚もあり、行く前には不安しかありませんでした。夫に、お守り代わりに鞄を貸してもらい、資料を作成して事前に関係者に目を通して頂き、日本語で練習し、自分がしゃべる内容のカンペを作成し、録音機と胃薬を携行するという念の入れようでした。

そして、見事にカンペを忘れました。夫に「カンペを作る作業自体が勉強になるもんやで」と言われたことを思い出し、他の出席者の方もとても親切にサポートして下さいましたので、なんとか乗り切ることができました。後で議事の録音を聴いてみると、その場で理解できたと思っていたことも、実は全然理解できていなかったことが判明し、焦りました。一朝一夕にというわけには行きませんが、英語力を付けて、今後も、録音は必ずしないといけないなと思いました。また、カンペは忘れないようにします。

上司のお取りはからいにより、空き時間はメトロポリタン美術館へ行きました。前回、訪れたのは2014年でしたが、その時は仕事でニューヨークに来ることがあるとは思いませんでした。その時もとても楽しかったですし、いつも私の行きたい所へ連れて行ってくれた夫には感謝しかありませんが、やはり連れて行ってもらうことは申し訳なく、自力で来る方が気分が楽です。アメリカ翼は、前回閉鎖中だったと思います。今回は、中世ヨーロッパ美術の大半が閉鎖中でした。アメリカ翼の、FLWルームが見られたことは良かったです。こんな部屋に住みたいと思いました。

今回、私が同行させて頂いたのは、上の方のご親切によるもので、むしろ足を引っ張ってしまうばかりだったように思います。ただ、終わってみれば、会議、食事、UberでのNJ移動(懐かしい景色でした)、時差ボケによる夜中の作業、美術館等、始めから終わりまで、全てが楽しい時間でした。今後の方針も決まったので、仕事に生かしたいと思います。

ミュージアム・ショップと、ショッピングモールで、お土産を探しましたが、何も欲しい物がありませんでした。NYでは、近藤麻理恵さんが大人気らしく、朝のテレビ番組で放映されていましたし、アメリカ人との間でも話題になりました。お土産を買う意欲がなおさら減退するというものです。私は仕事そのものが楽しいから働いているのであって、得た対価で何をどうしようということはあまりなく、無理して買うこともなかろうと思い、空手で帰りました。夫は、弁護士事務所で頂いたアメニティのポータブルバッテリーチャージャーを喜んでくれました。

2019年1月14日月曜日

Word校閲機能で書式変更を表示させない方法

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

法務のメイン業務の一つである契約書審査は、Wordファイルでドラフトを作成し、相手方との間で、Wordの変更履歴とコメント機能を使用してやり取りすることが一般的かと思います(3つの日系企業での約8年間の法務経験に基づくものです。そうではない、という場合は、本投稿は無視して下さい)。コメントや変更履歴が記録される機能は便利ですが、書式変更の記録をonにしたまま編集する/編集されてしまうと、書式変更の内容が大量に吹き出し表示され、かなりirritatingでfrustratingなことになります。一旦、記録されてしまうと、非表示に設定しても、保存・再度開くと、また表示されていることがあります。

書式変更が表示されないために、どうすれば良いのか、些細なことではありますが、長年の悩みでした。夫が方法を教えてくれました。
自分が編集する際は、変更履歴の詳細オプションから、書式変更が記録されないようにしますし(上図右)、既に記録されてしまった変更履歴が表示されないように、変更履歴オプションで、書式のチェックを外します(上図左)。しかし、既に記録されてしまった変更履歴を、一時的に表示させないのではなく、金輪際表示させない方法が分かりませんでした。長年の悩みのタネであったため、シェアすることでお役に立てるかもしれないと考え、以下にその手順を示します(Word2010,2016)。
まず、リボンの「校閲」タブを選択します。「変更履歴オプション」を選択し、「コメント、インク、挿入と削除」はチェックを外します。「書式」はチェックを入れたままにします。「OK」をクリックします。
⇒書式変更の記録のみ、表示されます。本文中の追加・変更や、コメントは表示されません。
次に、同じくリボン「校閲」タブの「承諾」を選択します。メニューから、「表示されたすべての変更を反映」を選択します。
最後に、再度、「変更履歴オプション」を選択し、「コメント、インク、挿入と削除」にチェックを入れ、「書式」はチェックを外します。

以上の手順で、本文中の追加・削除の履歴と、コメントは残り、書式変更の履歴は消えます。保存して、再び開いても、書式変更の履歴が復活することはありません。
お試し下さい。