1月2日~3月9日まで、渋谷の東急Bunkamuraザ・ミュージアムで開催されていた「
シャヴァンヌ展」にどうしても行きたくて、夫に無理を言って一時帰国させてもらいました。シャヴァンヌは宮殿や公共建築物に大規模な壁画を描くことが多く、持ち運びのできる作品は、主に壁画の習作や縮小版として描かれました。
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「気球」、「伝書鳩」 |
シャヴァンヌは以前からファンで、中学3年生のときに英仏を旅行した時から、美術館に行くと必ず作品を探しました。2、3枚は所蔵されていることが多いですが、絵画は散逸してしまったのか、まとまった展示はなかなか見ることができません。1999年に西洋美術館で開催された「オルセー美術館展」に出品されていた「気球」と「伝書鳩」も印象的です。今回はその習作が出品されていました。展覧会が開催されたことがうれしかったので、ファンレターを書いて持っていきました。
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リヨン美術館の壁画 |
シャヴァンヌの魅力は、美しいパステルカラーと時が止まったかのような静謐さにあると思います。神秘的でありながら、手を伸ばせば届きそうな、軽やかさと親しみやすさを感じます。ギリシア神話の世界と、キリスト教的世界が融合しているようでもあります。私はミューズやパリの夢を見るわけではありませんが、 シャヴァンヌの作品は一番快く、よく眠れたときの夢に通じる雰囲気があります。展覧会を見終えると、覚醒したまま深い眠りの中の夢の世界を体験したような、不思議な気分になりました。展覧会には時々行きますが、このような体験は初めてです。
シャヴァンヌは画集も少ないので、大喜びで重い図録を買って帰りました。代表的な壁画の一つがある、ボストン公立図書館の近くに住めたのは本当に幸運なことなので、また図書館にも行こうと思います。ますます憧れが募り、いつかはフランスで「シャヴァンヌめぐり」をしたいものだと思いました。快く日本へ送り出してくれた夫に感謝します。
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