2012年4月25日水曜日

Memories of a Catholic Girlhood (本)


【書誌情報】
Mary McCarthy, Memories of a Catholic Girlhood, Harcourt, 1953

【あらすじ】
The Group(『グループ』小笠原豊樹訳、早川書房)、Birds of America(『アメリカの鳥』中野恵津子訳、河出書房新社)等の小説家、メアリー・マッカーシーの自伝。6歳の時、インフルエンザの大流行により両親を亡くしたマッカーシーは、サディスト的な大叔父に虐待されて5年間を過ごしたのち、高名な弁護士であった祖父に引き取られ、養育される。マッカーシーの高校時代までを書く。

【コメント】
メアリー・マッカーシーは『グループ』がおもしろかったので短編集を読んでみましたが、イマイチでした。この自伝は短編集よりもおもしろいです。虐待されてシンデレラ的な扱いを受けた幼年期、聖心女子学校に通学するものの、信仰を失ったエピソード、大学入試のためにオールドミスの先生と『ガリア戦記』を勉強したこと、夏休みに友達の家に招かれて飲酒やデートをしたものの、あまり楽しめなかったこと、大変な美人で毎日2時間もお化粧をしていた神秘的なお祖母さんのことなど、一つ一つが現実離れしていて小説のようです。マッカーシーはこれに続くHow I Grewで「私は最初から自分が『賢い』ことを知っていた」と書いています。祖父に引き取られる前までは大変な子供時代だったようですが、重苦しくならず、ウィットの効いた語り口で、頭の回転が速そうな文章です。マッカーシーはちょうど今から100年前に誕生しました。時代は戦間期です。鮮やかな色彩が感じられ、古き良き前向きなアメリカの雰囲気があります。

2012年4月16日月曜日

プルデンシャル・ボストン、アカデミー管弦楽団

夫が買ってくれた
ボストンのプルデンシャル(ショッピングモール)へ行き、その後シンフォニー・ホールでアカデミー管弦楽団のコンサートを聴きました。

【プルデンシャル】
色々なお店があり、庭もあります。高級店らしい雰囲気もあることはあるのですが、こういうものは日本の方がいいですね。Barnes & Noble(本屋)で絵葉書を買いました。



【アカデミー管弦楽団】


バイオリニストのジョシュア・ベルが「弾き振り」をしていました。オール・ベートーベン・プログラムで曲目は
  • 「コリオラン」序曲
  • バイオリン協奏曲
  • 交響曲第7番
でした。バイオリン協奏曲は、カデンツァ部分がベートーベンらしくなく、超絶技巧満載でおもしろかったです。音色は滑らかで艶があり、「弓の音がしない」という感じでした。全体的にテンポが速く、勢いのある演奏でした。ボストンの聴衆は興奮しやすいのか、コンサートに行くと基本的にスタンディング・オベーションになるのですが、今回は演奏が終わった途端「ウォー!」という歓声が上がり、クラシックの演奏会なのに、ピーピーと口笛を吹いたりキャーと言っている人などもいました。

2012年4月14日土曜日

大量のオレンジ


所属している市民オーケストラで果樹園からオレンジを共同購入し、オーケストラの団員等で買い取り、利益を今後の活動に役立てるというプロジェクトがありました。我が家でも約5kgのオレンジを購入しました。二人でこれだけのオレンジを食べるということは、食べ終わる頃にはうんざりして「オレンジだけが果物じゃない」とか言いたくなるだろうかと懸念したのですが、15個というのはそんなに多くはないです。

【オレンジをこのように使った】

そのまま食べる。ジューシーでおいしい。
オレンジピールを作った
ヨーグルトに添えてみた
オレンジケーキ
オレンジポマンダー


オレンジポマンダーは、クローブ(丁字)をさし、シナモンなどのスパイスをまぶして乾燥させます。ポマンダーは、もともとは龍涎香やムスクなど動物性の香料を、金や銀の球に詰めて、チェーンで首やベルトにかけたもので、魔除けの効果があると信じられていたそうです。最近読んだMary McCarthyのThe Groupにも登場人物の一人がオレンジ・ポマンダーを作ってクリスマスプレゼントにするという記述がありました。なお、ポマンダーは1~2ヶ月間、風通しの良い場所に吊るして乾燥させる必要があります。乾燥すると重さは元の3分の1程度になります。本来は秋~冬頃に作るのが良いみたいです。



    イワシの缶詰

    プッタネスカ

    ヤンソン・フレステルセ

    ドライトマト&オイルサーヂン

    アメリカに行ったらアンチョビーやオイルサーヂンを食べたいと思っていました。日本にも売っていますが、輸入物が多いためかカニ缶と同じくらいの値段がします。(たかが)イワシにカニ様と同じほどのお金を出すことは憚られたため、買ったことがありませんでした。夫はあまり好きではないと言うので、昼食に作ってこっそり食べました。

    【イワシの缶詰を使って作ったもの】
    • プッタネスカ
      トマトパスタ。ケイパーは入れていません。ニンニクと魚のにおいが合って、食欲をそそります。味は別に普通です。「アンチョビー食べた」という満足感を得ました。アンチョビーがない場合、煮干しの頭とワタを取れば似たようなものはできそうです。
    • ヤンソン・フレステルセ
      グラタン。油が多めでこってりした料理です。食後になんとなく魚臭さが残るのがイケテナイです。オイルサーヂンをベーコンに変えて作った方が好みかも。
    • ドライトマトとオイルサーヂンのペンネ
      ドライトマトはオーブンで低温乾燥させて作りました。トマトの味が濃くなります。サーヂンは少し食感がモソモソしています。ペンネっておいしいですね。
    【結論】
    イワシなんてどう料理してもそんなにおいしいものではない。

      2012年4月10日火曜日

      紅白パスタ


      スパゲティ・ボロネーゼは一般的にはトマトベースのミートソースです。トマトの代わりに生クリームを使う白いボロネーゼというものの存在を『アマンダの恋のお料理ノート』(恥ずかしいタイトルぢゃ)で知ったので、作ってみました。同書のレシピは、イタリア風のポークソーセージとか、乾燥ポルチーニとか、やや特殊な材料が含まれているので、そういうのは使わずにトマトのミートソースを作るときの要領で途中まで作り、途中から炒めた野菜と挽き肉を半分に分けて、1/2は生クリームと白ワインを、残り半分はトマトの水煮を加えて作りました。レシピは特に参照していませんが、検索すればこれとか、色々あります。夫はトマトが好きなので、紅白にしました。

      夫はやはりトマトの方がおいしいと言っていました。写真では平皿に盛り付けましたが、スパゲティがどんどん乾燥するので、少し深さのある食器に盛り付ける方がいいと思いました。

      私はどちらもおいしいと思いましたが、二種類の味が楽しめるのは良いです。紅白饅頭も好きです。小学校の卒業式のとき、紅白饅頭がもらえると思ってワクワクしていたのに、近頃(と言ってもかなり昔)はあまりはやらないのかクッキーのような焼き菓子しかもらえなくて心底がっかりしたことを思い出しました。

      サビとり

      before

      after
      銀製品はすぐに錆びます。磨くのが面倒なので、簡単な錆とり方法はないものかと調べたら、こんなのがありました。試してみたところ、上記写真のとおり新品同様とは行かないものの、かなり錆が取れました。歯磨き粉とかタバスコで磨く方法もあるようですが、細かいキズがつくらしいです。なお、錆とり中は錆のような、硫黄のような、ちょっと嫌なにおいがします。

      写真左は、ティファニーのペンダントで、親戚からの貰い物です。その人は教育関係の仕事をしていて、その昔に保護者から頂いたものだと言っていました。(ティファニーでもシルバーはそこまで高価ではないらしいですが)バブルってすごい、と思った次第です。

      2012年4月4日水曜日

      ライムクッキー

      あまりおいしくなさそうな写真ですが

      おいしいものの表現の一つで「口の中で溶ける」というものがあります。柔らかい肉とか、ゼリーなどがそのように表現されますが、今回作ったのはsmitten kitchenというレシピブログのkey lime meltawaysです。レシピはこちらにありますが、材料をカップで計ったりしていて(アメリカの1カップは約240グラム)分かりにくいので、私の作った分量を記します。元のレシピでは「60枚分」と書いてあって多すぎるので、半分にしました。

      【ライムクッキーのレシピ smitten kitchenより】
      • バター 80グラム
      • 粉ざとう 70グラム
      • キーライムの皮のすりおろし 大1個分か、小2個分
      • ライムジュース 大さじ1
      • バニラエッセンス 少々(元のレシピに従うなら大さじ1/2となりますが、それでは多すぎるように思います)
      • 中力粉(薄力粉) 140グラム
      • コーンスターチ 大さじ1
      • 塩 少々
      1. バターを室温に戻し、 泡立て器で混ぜる。粉ざとうの1/3の量を加え、さらに混ぜる。ライムの皮、ジュース、バニラエッセンスを加え、ふわふわになるまで混ぜる。
      2. 小麦粉、コーンスターチ、塩をふるう。
      3. 2.を1.に加え、ゆっくり混ぜる。
      4. 適当な形に成型し、冷蔵庫で1時間以上冷やす。(元のレシピによれば直径3cmくらいの円柱状に、とのこと)
      5.  4.を6ミリくらいの暑さに切って、175℃で予熱したオーブンで15分焼く。サイズがかなり大きくなるので、天板に並べる際、隣との隙間を2センチくらいあける。焼けたら取り出して3、4分くらいケーキクーラーの上で乾燥させ、まだ熱いうちに残りの粉ざとうをまぶす。
      私はライムの代わりにレモンジュースとレモンオイルを使いました。カリッとしますが、よく溶けて口当たりが軽いため、食べ過ぎないよう、注意しています。夫は「甘い」と言ってあまり食べません。

      smitten kitchen はニューヨークに住むご夫婦のブログで、奥さんが料理担当、旦那さんが写真担当とのことです。写真がおしゃれで、料理もおいしいです。ただ、どのレシピも、書いてあるとおりに作るとかなり大量にできてしまうため、私は半分とか、1/4の量で作っています。

        2012年4月1日日曜日

        ボストン交響楽団


        Symphony Hall
        ホール内部。ご立派

        Boston Symphony Orchestra(ボストン交響楽団)のコンサートに行きました。プログラムは以下のとおりです。
        • バッハ バイオリン協奏曲ニ短調
        • Lutoslawski  弦楽のための Musique Funebre
        • ベートーヴェン 交響曲第4番
        バイオリン協奏曲のソリスト兼他の曲の指揮者はレオニダス・カヴァコスというギリシア出身の音楽家で、バイオリン協奏曲を演奏するとき、譜面台を3つくらい使って横長の譜面を見ていたり、指揮をするときジャンプしたり、かなり個性的でおもしろかったです。バイオリン・ソロは温かみのある音だと思いました。 Lutoslawskiは初めて聴きました。旋律のない現代音楽ですが、なかなか良かったです。今回はベートーヴェン目当てで行きました。素晴らしい演奏で満足して家に帰りました。