1月の花・ネコヤナギ

マリア様にはお花が似合います


買い物に行ったとき、夫がネコヤナギを買ってくれました。英語ではpussy(子猫) willowと言い、ドイツ語ではdas Weidenkätzchen(ネコヤナギ)と言うそうです。この銀色ですべすべした毛は、やはり猫にしか見えません。冬空にこの毛皮は暖かそうです。


子供のころ、家にあったエルンスト・クライドルフの絵本の中の、ネコヤナギを描いた一枚が印象的です。花を擬人化したイラストレーションといえば、グランヴィル、ウォルター・クレイン、エルサ・ベスコフ、クライドルフなどが思い浮かびます(シシリー・メアリー・バーカーも人気がありますが、個人的にはちょっと勘弁してほしいです)。いずれも、植物を写実的に描いているところが魅力だと思いますが、クレインやベスコフがひたすら美しい、かわいらしいのに対し、グランヴィルやクライドルフは植物と一緒に昆虫(それも、普段目にするよりも拡大された)を好んで描くためか、時にグロテスクでもあります。ネコヤナギの絵はかわいらしく、ユーモラスで、好きな一枚です。

最近読んだThe Year of the Floodで、薬草などに詳しいヒロインが病人に「ケシとヤナギを飲ませた」という記述があって、ケシは分かるとしてもヤナギは何だろう?と思い、調べると沈痛作用があることを知りました。 ネコヤナギを煎じて飲めばネコになれるだろうと思います。

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