Classic FM、映画『プライドと偏見』

Classic FMはもともとラジオのクラシック音楽番組ですが、ウェブサイトでクラシック音楽、バレエ、映画などに関連したおもしろい記事や写真を公開しています。最近はフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』の新しい映画に関する記事がよく見られます。上の写真はClassic FMがfacebookのページに掲載していた写真で、カンヌ映画祭の写真です。たくさんの黒や紺色の雨傘と、『ギャツビー』の主演女優のキャリー・マリガンの白いドレスのコントラストが素敵です。他の人たちはほとんど黒っぽい衣装を着ているせいか、キャリー・マリガンの立っている所だけ雨があがっているように見えます。ルノワールの絵を思わせます。


キャリー・マリガンは『プライドと偏見』ではじめて見ました。その時は五人姉妹の中でも一番目立たない役でしたが、今や飛ぶ鳥を落とす勢い(?)ですね。


ところで、映画を見て「他の4人は茶色い髪の毛と目なのに、なぜ長女のジェーンだけ金髪碧眼なの?」と少し不思議に思いました(遺伝形質として金髪も青い目も劣性だったと思うので、そこまで不思議ではないかもしれませんが)。 でも、映画でキーラ・ナイトレイが演じた次女のエリザベス役は当初、ロモーラ・ガライが予定されていたそうです。『自負と偏見』の5人姉妹について、「ジェーンとエリザベスは思慮深い性格で仲が良いが、妹たちとは接点が少ない」、「三人の妹たちはおバカで、末娘に至っては素行不良である。にもかかわらず、やはり頭の良くない母親のベネット夫人は妹たちの方を贔屓する」ということから、「ジェーンとエリザベスは前妻の娘で、ベネット夫人は継母、妹三人は異母妹ではないか?」という説があります。この説は噂話のようなもので、まじめに議論することではないのですが、そう考えると腑に落ちる点も多いです。金髪碧眼のロモーラ・ガライがエリザベスを演じていたら、映画でも姉2人と妹3人が異母姉妹のように見えて、おもしろかっただろうと思います。



なお、「異母姉妹説」については上の本に収録されている論文の一つに書いてあったような気がしますが、出典不明の別の論文だったかもしれず、詳しくは覚えていません。

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