2019年5月5日日曜日

花壇の収穫

所有欲は、多くの人に一定程度、備わっていると思いますが、現代人としては、同時にいかに所有から解放されるか、ということも考えなくてはなりません。また、創造したい欲求も満たしたいと思いますが、作った物が溜まって行くのはできれば避けたいです。花を栽培し、飾って、写真に撮り、時期が来れば処分する、というのは物が溜まらないので、都会に住む現代人にはありがたい娯楽です。昨年、今年と花を栽培し、写真が溜まってきたので、見せびらかしたいと思います。

 スイートピーとダッチアイリス。5月5日はショウブを飾るのが正しいのでしょうが、ダッチアイリス。
スズランとヒエンソウ。スズランは切花があまり販売されないため、自分で栽培するのが◎と思います。

スイートピー。香りも良いです。とても良く咲きます。

スイセンとチオノドクサ。チオノドクサは変な名前ですが、ギリシア語で「雪の光」の意味だそうです。Charlotte Bronteの小説、VilletteのヒロインのLucy Snoweを連想しました。スイセンは、花が終わりかけで投げ売りされていた鉢植えを買って地植えにしたところ、翌年にきれいに咲きました。

ミニアイリス。紫、青さまざまで楽しい花でした。

ブルーベルとスズラン。香りの良い鈴です。

ダッチアイリスとスイートピー。スイートピーは一年草ですが、ダッチアイリスは球根を植えっぱなしで、翌年も咲きました。種から育てる花は、うまく行かないことも多いです。球根の方が簡単だと思いました。一度に咲く花は多くはありませんが、画像フォルダを見てみると、これまでに随分とたくさんの花が咲き、とても楽しませてもらったなと思いました。

2019年5月1日水曜日

ウィーン・モダン展@新国立美術館


新国立美術館の「ウィーン・モダン」展へ行きました。ゴールデンウィークのためか、寒い、雨の日でも混雑していました。

見どころ① オットー・ヴァーグナー

オットー・ヴァーグナーの、端正な建築物のスケッチ多数、それに模型も展示されているのが良かったです。ヴァーグナーのスケッチの、excelで描いたような整然とした美しさは、比類のないものだと思います。こういうのを見ると、私も理系の頭があれば、建築をやりたかった、と思います。ラファエル前派展や、ギュスターヴ・モローを見て、家に持って帰りたいと思うことはないですが、ヴァーグナーは自宅に一点あったらステキだな、と思っています。

見どころ② クリムトの初期作品

クリムトは、初期作品が神経質な感じで、繊細で、お気に入りです。ベルギーのフェルナン・クノップフにも通じるものがある気がしています。後年の、金色を多用した重厚な油彩画はクノップフとは程遠いのに、初期の作品に類似するところがあるのは不思議です。今回は、油彩画の大作はエミーリエ・フレーゲのみで、これを以て展覧会のタイトルに「クリムト」と銘打つのは無理があるように思いますが、初期作品を10点、素描を40点弱、見ることができたので、満足しました。油彩画は、東京と美術館の展覧会に期待したいと思います。

19世紀末

20世紀末、という言葉からは何もイメージできませんが、19世紀末は、確固とした色とりどりなイメージがあります。唯美主義、象徴主義、分離派、ユーゲントシュティール、マーラー、クリムト、ハンス・マカルト、クノップフ、オスカー・ワイルド、ファム・ファタール、ビアズリー等々は、雑多な羅列にすぎません。1つ1つを見ると、クセが強くて奥が深すぎて眩暈がしそうに感じます。それでも、 「19世紀末」のイメージは、魅惑的で、多彩で金色で、強く惹かれます。ウィーンに行けば、さぞかし濃い、19世紀末的な世界が見られるのだろう、と思っていました。ウィーンは美しい街ですが、「濃い、19世紀末的な何か」が見られるわけもなく、期待が大きすぎたと思いました。本展は、「ウィーン」、「世紀末」に期待する諸々が視覚化されていて、とても良いと思いました。

デメル

新国立美術館は、混雑必至のため、前売り券を買って行きました。デメルのチョコレートケーキの特典付きにしました。クリムトの、「エミーリエ・フレーゲの肖像」から翻案した、紫がかかった濃紺の地に、金色で装飾した限定パッケージが美しいと思ったからでした。でも、展覧会のタイトルは、英語ではなく、ドイツ語にした方が良いと思いました。少し調べると、箱代をかなり取られていますが、その価値のあるものだと思います。チョコレートケーキはおいしかったです。箱には、「金」つながりで、所有している僅かなアクセサリーを収納します。