国立博物館、鏡花人形

弥生美術館で開催中の、泉鏡花の人形展に出かけようと思いましたが、自宅から往復3時間かかるところ、それだけではもったいないので、国立博物館にも行きました。所定の大学の学生は、入館料が無料になります(国立美術館キャンパスメンバーズ)



外国人観光客が多かったです。また、夏休み中で混雑していました。館内のソファで居眠り中の人も多いです。暑い日でしたから、混雑しすぎない限り、美術品に囲まれて微睡むのもありかなと思いました。仏像とかそこまで興味ない、と思っていたのですが、仏像は全体の10%くらいだと思います。動物の意匠に面白いものがありますし、建物もきれいでした。私はこういうものには興味がない、と決めてかかってはダメだと思いました。



国立博物館から、歩いて弥生美術館まで行きました。徒歩20分くらいですが、炎天下に歩くには厳しい距離です。一番暑い時期を選んでやることではないと思いました。

弥生美術館の人形展は「文豪・泉鏡花×球体関節人形」です。ドール趣味の存在は知っていても、自分で所有したいとか、わざわざ見に出かけたいと思ったことはなかったのですが、鏡花の浮世離れした世界には、人形という表現が似合っていると思います。現役の作家の作品で、画像をインターネット上で検索することは容易ではなく、出版物もふんだんにあるわけではありませんので、実物を見る機会があって良かったと思いました。生身の人間にはない冷たい妖艶さを感じました。特に、吉田良氏の『高野聖』をテーマにした人形が、生きているようで、死んでいるようでもあり、美しく、毒があって、惹かれます。こういうのは、やはり平面ではなく、3Dで見るのが一番だと思います。夫に写真を見せたら「怖いね」と言っていました。私も、美術館で見る分には良いのですが、図録(下記リンク)を家に置いておくのはちょっと怖いので、購入は見送りました。

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