2017年5月27日土曜日

オルガン付

これまでに、結婚前も含め、夫と行ったコンサートは5回、10回には止まりません。プロ・アマ含め50回は下らないはずです。夫に「これまでに行ったコンサートで一番良かったのは何ですか。私はBSOのオルガン付なんですけど」と言うと、「オルガン付やな」と即答されました。「今度、●●でオルガン付やるんですって。ちょっと遠いですね」「遠いけど、オルガン付のためなら行くわ」と言うので、出かけました。

BSOのオルガン付を聴いたときは、衝撃的でした。50回のコンサートのうち、ガッカリしたのは3回くらいで、他はどれも良かったですが、オルガン付だけは別格で「良かった」だけでは到底言い尽くせません。

どこに聴きに行こうと、必ずあの経験ができるものと、2人で期待していました。今回も、すてきなコンサートではあったのですが、「楽器の中に入っているような」、「心臓に音が響く」という感覚はありませんでした。オルガンという楽器が、どの程度演奏家の力量を反映するものなのか、分かりませんが、演奏家ではなく、楽器の大きさやホールの音響の問題かという気がしています。ボストンのシンフォニーホールは古く、防音はイマイチで、外の救急車の音なども演奏中によく聴こえます。ただ、オルガンは大きなパイプがステージの壁を埋めています。ホールの写真を見ると、この規模のパイプが壁一面に配置されていれば、壁を通してちょうど「楽器の中にいる」感覚になるだろうと思います(音響の専門家ではないので、見た感じで言っているだけです)。今回の●●ホールのオルガンが小さいということはないのですが、パイプはステージ奥の壁の面積の半分くらい?のように見えるので、ホールの規模からすると、オルガンは大きくはないのかと思います。それで、BSOの時のような大迫力ではなかったのかと思っています。夫と私は、通常は、結果が悪かった時に落胆しないように、何事にも期待しすぎないようにしているのですが、とにかく期待しすぎて、終演後、「あの時の衝撃はないですね」「ないなぁ」とやや微妙な感じになりました。聴く側が悪いのであって、コンサートが悪かったということではありません。

ボストンには、シンフォニーホールと、ニューイングランド音楽院のホール、ニューヨークのクラシック音楽のコンサート用のホールは、カーネギーホール、リンカーンセンター、他にオペラのメトロポリタン歌劇場がありますが、首都圏のコンサートホールの多さには驚きます。今回も客席は50%は埋まっていない感じでした。ちょっとホールが多すぎる気がしますが、どうでしょうか。オルガンのあるホールも多いです。

2017年5月21日日曜日

庭仕事



昨年秋に転居した賃貸アパートは、とても小さい花壇とさらに小さいウッドデッキが付いています。冬の間は放置していたため、ハコベ、ナズナ、ホトケノザなどが繁茂していましたが、撤去し、種をまき、苗を植えました。花壇には、ラベンダー、アサガオ、テッポウユリ、スズラン、ヒエンソウ、アヤメ、ヤグルマギク等を植え、鉢植えは、ギンモクセイ(銀木犀。金木犀ではなく)、ヒイラギモクセイ、ギンバイカ、クロモジ、アンズ2本を植えました。購入時から成長したものもあるとはいえ、植えた本人の自己満足でしかなく、どの苗木もヒヨヒヨです。

種をまいて、発芽しなかったものも多いです。花壇にもともと入っていたのが、粘土質で水はけの悪い土だったのが原因かもしれません。苗で買ったものも生育が悪い気がしています。近所のホームセンターで投げ売りされていたデルフィニウムとラベンダーだけは良く育っています。初心者は、種ではなく苗から育てる方が良いのでしょう。




デルフィニウムを摘んできて、飾りました。驚異の棚には、何かしら植物があると良いと思っています。花弁を乾燥させると、色がきれいに残るので、ボストンで入手した古いガラスの器にラベンダーと一緒に保存しています。

昨年植えたヒイラギは、冬に花が咲いたものの、思ったよりも香りがしなかったため、ギンモクセイとヒイラギモクセイを追加しました。これらは生垣を作ることが多く、鉢植えで後生大事にするようなものではありませんが、手入れもあまりしなくて良く、姿が良いと思っています。ギンバイカとクロモジは、葉に芳香があります。ギンバイカは、写真で見る限り花もきれいなので、楽しみにしています。クロモジは地味であり、渋いです。ロウバイの香りも好みですが、苗木が高価なので、諦めました。

野菜や果物は、素人が作るよりも、プロが作ったものを買う方が、安くて味も良いですが、アンズは流通量が少ないため、植えてみました。当分実がなることはないようなので、まずは花を楽しむ目的です。中国の「杏林」の逸話もすてきです。

2017年5月3日水曜日

フラワーシャワー



山種美術館で開催中の、花の展覧会を見て、その後、天気が良かったので歩いて根津美術館まで行きました。

植物の表現は、そのパーツの薄さ、繊細さ、儚さを写し取っているかどうかでその魅力が決まるという気がしています。日本画や、水彩画の方が、油彩画よりも、儚さや薄さを表現するには適しているのではないかと。ヨーロッパの絵画を見ると、美しさ、壮大さ、緻密さに圧倒されますが、日本画を見ていると、すごくかわいい、家に持って帰りたい、と思います。絵葉書はありませんが、特に蕨や、野草の絵が好みでした。

速水御舟のスケッチ帖のバラがすてきで、多寡●屋は今すぐ包装紙や紙袋の柄をこれに差替えた方が良いのに、と思いました。もしそうなれば、包装目当てで無駄な買い物ばかりしてしまいそうですし、もうデパートは@縞屋しか使いません。



今回の展示にはありませんでしたが、小林古径の、お椀に入っているリンゴの絵葉書を購入しました。ちょっとマグリットのようです。

根津美術館の絵画の展示は少なめでしたが、手入れの行き届いたきれいな庭園もあります。ちょうど藤とカキツバタが花盛りでした。カキツバタの屏風と、本物とを同時に見られるとは贅沢です。



 

それに、美術館の売店には、咲いている花のブロマイドも用意されているのでした。気が利いていますね。

花壇で作っているヒエンソウを摘んできて飾りました。ヒエンソウの苗は、近所のスーパーで投げ売りされていたのを買ってきて植えたのですが、良く育ち、沢山の花を付けました。

2017年5月1日月曜日

メーデー


メーデーは労働者の祝祭だそうです。遅い時間に電車で帰宅して、乗り合わせた見知らぬサラリーマン曰く「1年に1000円しか月給上がらないの。10年働いて10,000円だよ。子供の小遣いかって」「ところが、社会保険料は毎年改定されて、毎年1000円以上上がってるから。結果的には減給だよ」「面談で、上司に『月給上げてやるからもっと顧客満足度を上げるサービスの提供をせよ』と言われた」と言っていました。社員の満足度をそこまで下げておいて、顧客満足度を上げよというのも無茶な話です。自分の給与には特段の不満もありませんが、社会保険料にはかなり不満があるので、明細は半年くらい見ていません。

ゆるふわ系ブログにはふさわしくない話題でした。自宅でスズランを作っています。可憐な花ですが、生命力は強く、冬の間は茶色く枯れて、ダメになってしまったのだろうと思っても、春になると新芽を出し、花を付けます。花の収穫も少しありました。フランスでは、メーデーにスズランの花束を贈る風習があるそうです。クリスマスやバレンタインデーに高価なお菓子やプレゼントをやりとするより、メーデーにスズランの花束を贈る方がずっと良いです。それで、4月末にはスズランを探すのですが、花屋さんには「スズランの切花なんて市場に出ませんよ」と言われたり、2,3本が細く束ねられたものが結構高く販売されていたりします。半ば雑草のようになって、ちょっとした空きスペースに群生が見られるので、作るのはそこまで難しくないと思います。メーデーにはスズランを、と声を大にして言いたいです。