大きな書庫

日暮れて途遠し

人生の折り返し地点

高齢者が亡くなって、遺品整理をしたとか、老人ホームに入るための荷物の整理をした、という話を続けて聞きました。元の持ち主たちは、私よりはかなり年上ですが、そろそろ人生も折り返し地点ですし、物を片付けるのに早すぎることはないと思っています。とはいえ、一度に「断捨離」しようとすると、必要なものまで捨ててしまいそうなので、徐々に処分することにします。

自分の持ち物の中で、なくても日常生活に支障を来さず、大量にあるものといえば本なので、まずは本の処分を試みました。数年前から断続的に処分し、それなりに減ってはきたものの、まだ整理する余地があります。実家に置いていた分と、自宅に置いている分、各1箱を処分しました。蔵書数は、最もたくさん所有していた頃の半分くらいになりました。

図書館活用

もったいないなと思いつつ、減らしたのですから、今後は是非とも手元に置きたい画集、写真集及び入手困難な本以外はなるべく買わないようにします。だからといって、他にあまり趣味がないのに、読書をやめるつもりはないので、以下の通りとします。
  1. 1回/週、図書館に行く…電車の乗換駅に図書館が直結しています。電車は、いつも接続が悪いので、朝、ブックポストに返却し、帰りに予約しておいた本を借りることにします。図書館で本を物色するのはもちろん楽しいですが、帰宅途中にそんなことをして図書館で30分、1時間も油を売るわけには行かないので、借りる本は全て予約します。返却&ピックアップで、せいぜい1本電車を逃すくらいです。毎週図書館に通うということは、大きな書庫を持っているようなものです。転職して通勤ルートが変わったことで、電車の中で寝るという、人生の至福が失われましたが、書庫を手に入れたことは良かったです。
  2. 1回3冊借りる…読書傾向が偏らないよう、①文学、②娯楽、③ノンフィクションを1冊ずつ借ります。本棚を見ながらだと、あれもこれも借りたくなり、ジャンルが偏りがちになり、欲張って借りて、結局読めないまま返却するという事態が起こりやすくなります。3冊予約することで、その事態を予防します。英文学が好きで、そればかり読んでいましたが、研究者になるわけでもなく、幅広く読んでいる方が視野が広がる気がして、最近は乱読を目指しています。
  3. 洋書はKindleで読む…そうはいっても、英文学はいつも読んでいたいです。仕事は英文契約の審査が大半を占めるため、英文に耐性を付けておかなくてはなりません。幸い、Kindleで読める英語の本はかなり充実しているので、英文学は原則として英語で、Kindleで読むことにします。英文はそんなに早く読めませんので、買って読んだらお金がもったいない、ということもないでしょう。
  4. とりあえず100頁は読む…どうかな、と思う本でも100頁は読むことにします。100頁読んで、つまらなかったら諦めます。我慢して、300頁ほども読んでから、どうもダメだ、というのはきっと時間のムダです。どんなに世間の評価が高かろうと、自分には合わない本というのはあるし、評価が高い作品の良さを自分が理解できないからといって、自分がオカシイとか思う必要はないのだと思います。
  5. 教科書は中古で買う…そして、遠慮なくどんどん書き込んで、単位が取れたら処分します。自分が勉強した教科書は愛着が湧くものですが、仕事に使わない限り、読み返すことはほぼありません。
  6. 好きな本100冊は手元に置いておく…本の処分を推奨するのは夫ですが、私が「この本は気に入ったので、手元に置きたいです」と言ったら、「あなたの好きな本、100冊は取っておいたらええよ。もっと好きな本を読んだら入れ替えたらええやん」と言われました。画集・写真集、勉強用の教科書・事典類の他に100冊手元に置ける、ということなら妥当な数だと思います。手元に置いて、時々読み返したい本はきっと100冊程度だと思います。
上記の方針によって読書していれば、紙の本はほとんど増えることはない(はず)です。幅広く読むことで、ムダに雑学を積むこともできるかもしれません。借りた本を居間に置いていると、夫が「この本はわしも読むわ」と言うことがあり、一緒に読んだ本について議論するようになりました。英文学ばかり読んでいたのでは、きっとこういうことは起こらなかったので、生命科学や心理学などの本も少しずつ読むようにして良かったと思いました。

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