夫観察日記



高校生の頃は、友達や先生の言ったことに笑うと、ノートに書き留め、後で読み返してまた笑っていました。自分で書いたものですが、私はそのノートがとても気に入っていました。社会人になると、日々そこまでおもしろいことなどないものだなあと思っていましたが、「あなたを笑わせることがわしの生き甲斐やねん」と言って、いつも夫が一生懸命笑わせようとしてくれます。自分の顔本を読むと、夫の話ばかりで、やはり読み返して笑ってしまいます。

○月○日
曰く、「かまととって何なの?なんでカマボコが関係あるん?」

○月○日
帰宅が遅くなった。あと少しで家、という所で不審者に会った。カボチャ色の服を着た明らかに変な人が、道路の真ん中を歩いてくる。歩き方が妙にふらふらしているし、こっちを見ているようでもあり、これは絶対に目を合わせたらいけないやつだ、と思い、目をそらして足を速めた。不審者が突然踊り出したので、怖くて駆け出そうとしたところ、「おかえり~。遅かったねぇ」と言われた。

○月○日
我が家のLDにあるスピーカーは「至福」という名前である。理由は上記のとおり。「至福つけてや」=「スピーカーで音楽をかけよう」

○月○日
夫と「女心とは何か」について議論するも、私は女子力がないため、埒が開かないので「Siriに訊いてみよう」ということになった。Siriに「女心」と話しかけたところ、「5569に発信します」と言われた。

○月○日
曰く「投信て儲かるらしいねん。ちょっとやってみようと思うわ」半年後「投信やめるわ。全く儲からん」私「どれくらい儲けたんですか」夫「7円」

○月○日
前に住んでいた家はオール電化だったので、ガスというものは連絡しないと開通しないことを知らず、2,3日お湯が使えなかった。入浴もままならず、困っていたところ「ウォッシュレットならお湯が出るで」

○月○日
クーデターや選挙の話の最中に、夫が「ネコほしいわぁ」とか「イヌいいよねぇ。夢やね」などとさりげなく挟んでくるのだが、サブリミナル効果を狙っているのだろうか。

○月○日
ケンカをした。寝る直前「どうする?明日もケンカ続けるん?お皿投げてみる?」

○月○日
海外へ引っ越すとき、倉庫に保管するものには保険をかけるので、その金額を記載しなくてはならない。大学と、大学院の学位記について「これはまあ、5000円くらいの物やろ」それ、旧帝大のやつ…

○月○日
心理学の教科書を買った。「心理学って、動物の子に風船を母親と思いこませたり、人間の赤ちゃんが本来まったく怖くないものを怖がるように仕向けたりするんやで。ひどいよね。そういうことする学者は絶対地獄に落ちるわ。こういう実験をした後は、ちゃんとかわいがって、大切にしてあげないとあかんと思うわ」

○月○日
曰く「電波って半永久的に残るんやで。よく、『思い出作り』とかいって、恥ずかしいビデオに出たりする女子学生がおるけど、やめた方がええよ。何万年後かに宇宙人に解析されて、『なんやこれは!?』 と思われる可能性もあるんやで」

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