七夕の願い事

歌川広重「名所江戸百景 市中繁栄七夕祭」
七夕の願い事は何でしょう、という話をしていて、夫は「英語が速く読めるようになりたい」、私は「ドイツ語を上達させたい」というものでした。自分の努力と工夫でなんとかすべきことで、他力本願ではどうにもなりませんが、もともと七夕の願い事というのは、学問や芸事の上達を願っていたようです。

したいことやなりたいものは書いたり口に出したりする方が叶いやすい気がします(そればかりでは、聞かされる方は困りますが)。好きなもの、好きなことについても、そのことを言うと、対象に近付けると思います。表現すると、実現するために何かしら行動するきっかけになる、とか、好きなものをアピールしていると棚ボタ的なことが起こりやすくなる、など、私にはメカニズムはよく分かりませんが、「○○したい」と言って実現できたことが、これまでにかなりあるように実感しています。夫は、おいしい、おもしろい、きれい、など、ポジティブな印象をよく口に出す人で、それによってまわりの人も気分が良くなるし、自分の思いを実現するための鍵にもなっている気がします。

七夕の願い事も、「星が願いを叶えてくれる」ということではなく、結局のところ「天は自ら助くる者を助く」ということに関する、雅で日本式な風習なのだろうと思いました。

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