蛍石の箱


ベルリン自然史博物館。出典Wikimedia Commons

【薄明かりの絵画】は1回お休みです。

八面体蛍石は、ガラス瓶に保管すると涼しげできれいです。でも、硬度が低いので、カケが発生したりします。よほど手荒に扱ったりしない限り、ひどく割れることはないにしても、時々瓶から出してみると、小さな破片が含まれていて、もったいないと思いました。大きい物は特に、箱に陳列して互いにぶつからないようにするのがいいだろうと、誕生日に、夫に標本箱を買ってもらいました。ガラスの蓋付きです。鉱物の展示はいくつかの自然史博物館で見たところ、ベルリンの自然史博物館の陳列が最も見やすく、かつ美しいと思いました。黒背景の陳列は、宝石店のようでゴージャスですが、色が分かりにくいです。木枠にガラス戸、白背景の収納を真似したいと思いました。何百分の一の規模とはいえ、雰囲気だけは多少なりと取り入れられたかと思います。何も塗料が塗られていないのですが、ステインを一缶買って、箱に塗った残りを日本に持って帰りたいとは思わないので、当面はこのままにします。


 左半分程度はイリノイ産、その隣の青緑色系の4列がナミビア産、一番右の4個は産地不明です。ニューメキシコの深い青もきれいですが、八面体はなぜか非常に高価で手が出ません。このように並べると、一つ一つの形が際立つので、八面体がそれなりに整っているものを選び、小さいのと、歪なのは変わらず瓶に収めています。ダイヤ形が並んでいるのがアルルカンの衣装のようです。鉱山が閉山されて久しく、イリノイの八面体は流通が少ないといいますが、束で販売されていることが時々あります。他に買おうとしていたものが連続で「在庫を紛失した」という理由でキャンセルされた後に青や黄色の八面体セットを見つけました。私は、「値段の割にちょっといいな」と思うものを観賞用に買うと時が経つにつれて心底後悔するし、「高いけどいいな」というものを無理して入手すると、後々までその支出についてくよくよするので、絶対に欲しい!と思う、かつ値段的にも納得できる物を気長に探さないとダメだと思いました。スペースの空きの分は時間をかけて増やしたいと思います。

中の蛍石のいくつかも、夫が買ってくれました。夫は基本的には私のコレクションに無関心ですが、時々目を止めて、「おもしろいね。ええ趣味やねぇ」と言ってくれます。理解ある夫に感謝します。


【追記】
小さいのもペトリ皿に入れて並べてみました。紺色のはとても小さいニューメキシコ産です。少し前に買ったものですが、最近価格高騰著しいです。

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